半導体大手のキオクシアホールディングス(HD)は27日、岩手県北上市の北上工場で、メモリーの新たな製造棟の建設を始めたと発表した。投資額は1兆8千億円で、2029年度中の稼働開始をめざす。生成AI(人工知能)の普及に伴い急増するデータセンター向けの需要に対応する。
サンディスクと共同投資、経産省の補助金も活用
合弁会社を設立している米半導体大手サンディスクと共同で投資し、経済産業省の補助金も活用する方針。この日、サンディスクのデービッド・ゲックラー最高経営責任者(CEO)とともに首相官邸を訪れたキオクシアHDの太田裕雄社長は「今後の国際競争力のさらなる維持・強化に向けて、政府による継続的かつ戦略的な支援が重要だ」と述べた。
政府は計約2430億円の助成を決定、追加支援を要請
政府は両社に対し、国内での先端メモリー生産に向けて、すでに計約2430億円の助成を決めている。キオクシアHDは今後の需要拡大を見据え、高市首相に追加の支援を要請。この日の発表では、政府の支援を受けながら2032年までに総額約5兆円の投資を見込むという。
NAND型フラッシュメモリー世界3位、韓国勢が大型投資
キオクシアHDはデータの長期保存に使われる「NAND型フラッシュメモリー」を製造。生産拠点は四日市工場(三重県四日市)と北上工場にあり、北上工場の新製造棟は3棟目となる。6月の投資家向け説明会で太田社長が新棟建設の検討に着手していることを明かしていた。
NAND型フラッシュメモリーの世界市場で、キオクシアHDの売上高シェアはサムスン電子(韓国)やSKハイニックス(同)に次ぐ3位。上位2社は韓国国内での生産能力増強に向け、それぞれ100兆円を超える大型投資を表明しており、国際的な投資競争が激しさを増している。



