EVシフト加速で部品大手が半導体内製化へ、1000億円投資
EVシフトで部品大手が半導体内製化へ1000億円投資

電気自動車(EV)の普及が加速する中、車載半導体の需要が急拡大している。これを受け、国内の自動車部品大手が半導体の内製化に向け、総額1000億円規模の投資を計画していることが明らかになった。これは、供給網の安定化と競争力強化を目的としたもので、業界全体の構造変革を促す動きとして注目される。

半導体不足が契機、内製化の動き加速

世界的な半導体不足は、自動車業界に深刻な影響を与えた。特に、先進運転支援システム(ADAS)やパワートレイン制御に不可欠な車載半導体は、需要に対して供給が追いつかず、多くの自動車メーカーが生産調整を余儀なくされた。この経験を踏まえ、部品メーカーは外部調達に依存するリスクを認識し、内製化へのシフトを決断した。

今回投資を発表したのは、国内有数の自動車部品メーカーである。同社は、既存の半導体関連部門を拡充し、新たな製造ラインを設置する計画だ。投資額は約1000億円で、2025年までに量産開始を目指す。これにより、同社の半導体自給率は現在の10%から50%以上に向上する見込みである。

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EV化で半導体搭載量は倍増

EV1台あたりに搭載される半導体の数は、従来のガソリン車と比較して約2倍に増加するとされる。特に、バッテリー管理システムやモーター制御用のパワー半導体、そして自動運転に必要なセンサー類は、EVの性能を左右する重要部品だ。これらを内製化することで、部品メーカーは品質管理やコスト削減、さらには他社との差別化を図ることができる。

業界アナリストは、「半導体の内製化は、自動車部品業界における新たな競争軸となる。特に、EVシフトが本格化する中で、自社で半導体を開発・生産できるかどうかが、今後の生き残りを左右する」と指摘する。

サプライチェーン改革の波紋

部品大手の内製化は、サプライチェーン全体に影響を及ぼす可能性がある。これまで半導体の設計・製造を専門の半導体メーカーに依存してきた構造が変わり、部品メーカーが自前で半導体を持つことで、既存の半導体メーカーとの競合が生じることも予想される。

一方で、内製化には莫大な投資と高度な技術が必要であり、すべての部品メーカーが追随できるわけではない。中小部品メーカーは、業界再編や新たな提携を迫られる可能性もある。

今回の動きは、日本の自動車産業がEVシフトに対応し、競争力を維持するための重要な一手と評価されている。今後の進展が注目される。

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