1990年代以降、競争力を失ってきた日本の半導体産業が、人工知能(AI)の急速な発展を追い風に新たな転機を迎えている。AIの進化に合わせて世界の半導体市場はかつてない熱気に包まれており、日本が再び存在感を示せるかが注目される。
半導体の重要性と日本の黄金期
半導体はスマートフォンや家電、パソコン、自動車などあらゆる身近な製品に使われ、デジタル情報の処理に欠かせない「産業のコメ」と呼ばれる存在だ。急成長するAIも高性能な半導体なしでは成り立たず、半導体の性能がAIの進化を左右する時代になっている。
1980年代は日本の黄金期だった。売上高トップ10社のうち6社をNECや東芝、日立製作所などの大手総合電機メーカーが占め、1988年には日本勢の市場シェアが50%を上回った。しかし、90年代以降は競争力を失い、シェアは10%程度にまで落ち込んだ。
衰退の理由と再起の条件
半導体産業の衰退には複数の理由があるとされる。技術革新のスピードに対応できなかったことや、経営判断の誤り、そして国際競争の激化などが主な要因として挙げられる。
現在、日本政府はラピダスやキオクシアなどへの巨額投資を通じて、半導体産業の復活を目指している。AI市場の拡大を追い風に、日本の半導体産業が再び世界で存在感を示せるかが問われている。



