Windowsファイルサーバーを文書管理システムとして活用する方法とFileBlogのメリット
Windowsファイルサーバーを文書管理に活用する方法

多くの企業にとって、業務文書の効率的かつ安全な管理は重要な課題である。前編では、鉄尾テクノロジーの主力製品「FileBlog」のファイルサーバー検索機能や同社のサポート体制について触れた。しかし、データ管理における企業の悩みは「検索のしやすさ」だけではない。既存システムの維持コストや、将来的なシステム移行のハードルに課題を感じる担当者も多いだろう。

後編では、鉄尾テクノロジーの代表取締役である井筒国一氏と、セールス・サポート担当の田村覚氏に、Windowsファイルサーバーをそのまま文書管理システムとして活用するメリットや既存システムから移行する際のポイント、さらに顧客の負担を軽減する独自の導入支援について話を聞いた。

文書管理システムの課題とデータ移行の壁

「業務文書の管理には、書類に複数のデータを関連付けて管理するリレーショナルデータベース(RDB)型の文書管理システムを導入する企業が多い」と井筒氏は説明する。一口にRDB型の文書管理システムといっても、その実態はさまざまだ。製品構成のツリー構造と関連付けて図面・文書・画像などを管理するPDM(製品情報管理)のような高機能な製品から、区分・担当者・有効期限などの属性値を付与して文書を一覧管理する単純な機能の製品まで、幅広いシステムが提供されている。

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高機能な文書管理システムを導入しているものの、十分に使いこなせずに高額な費用の効果を得られていない企業も目立つという。一方で、単純な文書管理システムを運用する企業も多いが、そこには別のリスクが潜む。こうした製品は市場の競争が激しく、ベンダーのサポート体制の維持が難しくなることがあり、WebブラウザやOSのアップデートに伴う動作検証などの保守対応がおろそかになりがちだからだ。最悪の場合、ユーザーは予期せぬサービス終了や事業譲渡に直面し、急なシステム移行を強いられる」と井筒氏は解説する。「文書管理システムの選択肢は減りつつあるため、現在利用しているシステムも、いずれ乗り換えが必要になる可能性があります」

しかし、新たなシステムに乗り換えようとしても、システム独自の専用データベースに文書が格納されているため、データを書き出すだけでも手間と費用がかかる。データを一括でダウンロードする機能がなく、Webブラウザから1件ずつデータをダウンロードしなければならない場合もあるという。

移行先の文書管理システムの導入にも費用と工数がかかる。コスト最適化やデータ保護のために別のシステムに乗り換えたいと思っても、簡単には実行できないのが現状だ。

FileBlogならではのメリット

そこで注目したいのがFileBlogだ。オンプレミス環境向けのパッケージソフトウェアで、Windowsファイルサーバーと連携させることで「全文検索機能」「文書管理機能」「Webブラウザ閲覧・共有機能」などを利用できる。専用のデータベースではなく既存のWindowsファイルサーバーを利用し、インデックスを自動で付与するため簡単に導入できる。導入にかかる工数を減らすことでコスト削減につながるほか、自社の規模と用途に合った価格で使えるため、余計なコストを抑えられる点が特徴だ。

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文書管理システムで管理する方法から、Windowsファイルサーバーで管理する方法に切り替えるメリットの一つが、データの継続性を保てる点だ。セールス・サポート担当の田村氏は次のように強調する。「製品専用のデータベースを利用する場合はデータにアクセスできなくなるリスクがありますが、Windowsファイルサーバーに置いてあるデータにアクセスできなくなる心配は基本的にありませんよね。FileBlogを使えば、Windowsファイルサーバーでデータを長期的・安定的に管理しながら、高速な全文検索や文書管理を実現できます。パッケージソフトウェアをインストールするだけで使えるので、簡単に導入できます」

スムーズな移行を実現する仕組み

FileBlogへの移行の手軽さについて、井筒氏はこう説明する。「システムを乗り換える場合、取り出した書類や属性を新たなシステムに登録する必要があります。製品によっては、ファイルを1つずつアップロードするプログラムを書く必要があり、コストと工数を引き上げる原因になっています。FileBlogの場合、移行作業はファイルサーバー上にフォルダを作って、そこにファイルをコピーするだけです。ファイルサーバーのデータから自動でインデックスを作成するので、ファイルをアップロードして属性を登録する場合と比べてかなりの時間と工数を圧縮できます。もちろん、旧システムで登録していた属性情報の引き継ぎもCSVファイルから一括取り込みが可能です。旧システムからのデータ取り出しや新システムへの連携が難しい場合も、私たちがこれまでのノウハウを生かして技術的に支援します。データの取り出しからFileBlogへの登録まで弊社が一括してお引き受けすることもできるので、お客様は手間をかけずにスムーズにシステムを切り替えられます」

さらに、データ移行時の品質管理も重要だ。旧システムから新システムにデータを移行する場合、当然ながら移行前と移行後のファイルの件数は一致していなければならない。ところが、データの中には「想定外の異常値」や「壊れたデータ」が混ざることが往々にしてある。井筒氏は、こうしたデータの問題はすべて導入時に現場で解消していると話す。「データが100万件ほどの企業の場合、エラーデータが数千件出ることがあります。そのため、データ移行の際にはエラーデータがどれだけあるのかをチェックして『これは直しましょう』『これは古いデータなので移行対象から外しましょう』など、お客様と確認する必要があります。何カ月も前から何度も足を運んで事前検証を繰り返すこともできますが、それでは移行準備だけで数百万円もの費用がかかってしまい、中小企業の予算にはとても合いません。私たちは移行当日に検証プログラムを実行します。お客様に相談しながら、エラーデータを『書き換える』『捨てる』などいくつかのタイプに分類して、その場で移行プログラムを書き換えて対応します。エラーを解消した上で移行作業を終わらせるのが大事だと思っています」

導入後のトラブルを防ぐ「先読みヒアリング」

システムを導入した後に、現場からさまざまな要望が出てくることもある。こうしたトラブルを避けるために鉄尾テクノロジーが重要視するのが「先読みヒアリング」だ。「現行システムの生データを見て『この文書がいつ作られて、どういうときに更新されて、最終的にいつ不要になるのか』をライフサイクルベースで質問します。システムに登録する文書の作成目的や編集目的、その文書を使ったコミュニケーションの目的を考えながら、現場が求めるものをある程度先読みしてヒアリングしておくことで、導入後に要望が増えるリスクを減らしています。先読みしながらヒアリングをしているとはいえ、導入後の説明会などで追加の質問や要望が出てくることもあります。その場合はアドリブでプログラムコードを修正するなど、お客様のご希望に添えるようにサポートしています」(井筒氏)

導入後のトラブル対応ができるように、顧客別の検証環境を用意することもある。「お客様ごとにカスタマイズした機能がある場合、社内の仮想サーバー上に再現環境を構築して保持しています。こうすることで、導入後の問い合わせにもスムーズに対応できます」(田村氏)

FAX・複合機との連携による業務効率化

鉄尾テクノロジーはFileBlogの導入と標準機能の利用支援にとどまらず、さらなる業務効率化も後押しする。

FileBlogはFAXや複合機と簡単に連携できる。受信FAXやスキャナーの取り込み結果をPDFファイルにして保存している場合、処理の進ちょく(しんちょく)ステータスに応じたフォルダにファイルを移動するだけで、未処理や処理中といったステータスを可視化できる。担当者別のサブフォルダに自動で振り分ける仕組みの構築も容易だ。

基幹システムに新しい案件が登録されたタイミングで案件専用のフォルダを自動作成する機能など、FileBlogと基幹システムの連携実績も豊富だ。PDFから顧客名や金額を読み取り、ファイルの属性として自動入力するなどのカスタム開発にも対応している。

「今後はPDFの内容をAIに読み取らせて必要な項目を自動抽出するといった連携も当たり前になるでしょう。メールやFAXの受信をトリガーにして、業務プロセスを自動化する仕組みなども考えられます。FileBlogはまだまだ進化できると思います」(井筒氏)

井筒氏は、社内のデータを業務効率化や企業の発展に役立ててほしいと話す。「日々蓄積するデータは、会社にとって大切な財産です。見積書の余白に書かれたメモも含めて、現場担当者の頭の中から絞り出されたもの。その思考過程は会社の知財です。IT投資というと新しいシステムやツールの導入に目が向きがちですが、最も重要なIT投資とは『自社の活動の記録を残し、データを確実に保管し続けること』だと思います。データさえ残っていれば、その処理は後でいくらでもできます。しかし、データが失われてしまえば何もできなくなります。まずは自社の情報資産をしっかりと守って、活用できる状態を整えること。私たちはそのための支援をこれからも続けていきます」

※この記事は、鉄尾テクノロジーより提供された記事をITmedia エンタープライズ編集部で一部編集したものです。

前編はこちら:【前編】ファイルサーバー検索ソフト「FileBlog」の鉄尾テクノロジーが、製品外のトラブルにも向き合う理由