東武東上線の池袋駅(東京都豊島区)と上板橋駅(同板橋区)に2026年7月15日、交通系ICカードをかざす必要のない「ウォークスルー改札」が導入された。改札機に内蔵されたカメラで顔認証する仕組みで、東京都内では初となる。東武鉄道は今後、他の路線にも拡大する方針を示している。
池袋駅の利用者数と改札機の改修
東武池袋駅の1日あたり利用者は約42万人。計4カ所ある改札口のうち、9台の改札機が設置された北改札口の1台がウォークスルー改札機に改修された。この改札機は、日立製作所と共同開発した生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」を活用している。
利用条件と仕組み
利用するには、池袋―上板橋間を含む定期券を持ち、事前に専用サイトで顔を登録する必要がある。改札を通過する際、2台の内蔵カメラが瞬時に顔情報を読み取り照合し、そのまま「顔パス」で通過できる。処理能力はICカードと同等で、通常の歩行速度であれば立ち止まる必要はない。
初日に利用した板橋区の男性(76)は「さすが日本の技術と感心した。すぐに他の駅にも増えていくのではないか」と語った。
SAKULaLaの将来展望
顔認証システムは、東武鉄道が日立製作所と共同運用する生体認証サービス「SAKULaLa」を基盤としている。将来的には、クレジットカードや指静脈の情報も登録し、飲食店や商業施設での決済、本人確認など、社会インフラとしての利用拡大を目指す。
東武鉄道は「2026年9月までにアーバンパークラインの船橋駅と馬込沢駅にも導入し、その後も拡大していきたい」と述べている。
他社の動向
ウォークスルー改札は、大阪メトロが大阪・関西万博を機に本格導入し、JR西日本も大阪駅と新大阪駅で実証実験を継続している。JR東日本は、高輪ゲートウェイ駅などで2027年春から、スマートフォンの位置測定技術を活用したウォークスルー改札の実証実験を開始する予定だ。



