夏本番を迎え、紫外線が最も強くなる時期が到来した。日本気象協会によると、7月から8月にかけての紫外線量は年間でピークを迎え、肌へのダメージが大きい。しかし、多くの人が誤解しているのは、SPF値が高い日焼け止めを使えば完全に紫外線を防げるわけではないという点だ。
SPF50でも油断は禁物
皮膚科医の佐藤美香医師(日本皮膚科学会認定)は「SPF50の製品でも、塗り方や塗り直しを怠ると十分な効果が得られません」と指摘する。SPF(Sun Protection Factor)はUV-Bを防ぐ指標で、数値が高いほど防御時間が長くなるが、汗や水で落ちやすい。実際、適切な量を塗らないと、表示されている効果の半分以下になることもある。
ある調査によると、日本人の約7割が日焼け止めを顔に塗る際、推奨量の半分以下しか使用していないという。推奨量は顔全体で直径約2センチの円形(約0.5グラム)だが、多くの人はそれより少ない量で済ませている。
正しい塗り方のポイント
効果的な日焼け止めの塗り方として、佐藤医師は以下のポイントを挙げる。まず、化粧下地として使う場合は、十分な量をムラなく塗ることが重要。特に鼻や頬の高い部分、耳の後ろ、首の後ろなどは塗り忘れやすい。次に、2〜3時間おきに塗り直すこと。ウォータープルーフタイプでも、タオルで拭いた後は効果が半減するため、こまめな塗り直しが必要だ。
さらに、日焼け止めは紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種類に大別される。吸収剤は肌に浸透して紫外線を吸収するタイプで、肌への負担が気になる人は散乱剤タイプを選ぶと良い。最近は両方を組み合わせた製品も多い。
日焼け後のケアも重要
万が一日焼けしてしまった場合、早期のケアが肝心。冷たいタオルで冷やし、保湿クリームでしっかり保湿する。佐藤医師は「日焼け後は肌が敏感になっているので、刺激の少ない化粧品を使い、炎症を抑えることが大切です」とアドバイスする。
また、紫外線対策は夏だけでなく、年間を通じて必要だ。特に冬でもスキー場などでは紫外線が強いため、注意が必要。日焼け止めの使用に加え、帽子や日傘、サングラスなども併用することで、より効果的に紫外線から肌を守ることができる。



