高級腕時計の中には、製造本数や販売地域、販売時期が限られている「レアな」時計がたびたび登場します。本連載では、数々の腕時計を見てきたプロフェッショナルが厳選する、レアな腕時計を写真とともにお届けします。
今回は、現行モデルからヴィンテージモデルまで造詣深いロデオドライブ横浜関内店の中嶋研一さんに「ロレックス デイトジャスト Ref.69278」を紹介してもらいました。
ロレックス デイトジャスト Ref.69278の特徴
ロレックス デイトジャスト Ref.69278は、金無垢レディ デイトジャストのなかでも、ベゼルやブレスレットにバーク(樹皮)仕上げと呼ばれる独特の加工が施されたモデルです。通常のフルーテッドベゼルと比べると装飾感が非常に強く、1980年代から1990年代にかけてロレックスが手掛けた代表的な宝飾時計に位置付けられます。
レディースモデルと謳われるRef.69278は、ケースサイズ26mmの小ぶりなケースにはアラビア数字のイエローナンバー文字盤を採用し、ベルトには限られたモデルにのみ使用されるプレジデントベルトを組み合わせています。最大の特徴であるバークをあしらったベゼルやブレスレットが放つ、圧倒的な存在感と上品で落ち着いた輝きが魅力的な1本です。
レアな理由とコレクション価値
今回紹介する個体は、1987年に製造された初期のヴィンテージ個体ですがコンディションは良好で、国際保証書と純正ボックスも付属します。モデルとしては、バーク仕上げによって光り方を複雑にしたことで、大変高級感を感じさせますね。
Ref.69278がまだ新品で販売されていた当時にも扱った経験がありますが、フルーテッドベゼルが10本に対し、バーク加工が施されたモデルは1本程度の割合でした。このような手間もお金もかかるモデルを現在は作っていないので、この当時の宝飾時計の雰囲気を味わうにはヴィンテージロレックスを探すしかありません。その意味でも、コレクションに加えていただきたい1本ですね。
中嶋研一氏はロデオドライブ横浜関内店のアドバイザーで、約20年にわたり数多くの名機に触れてきた時計専門のスペシャリスト。現行モデルのトレンドから、奥深いヴィンテージの世界まで幅広い造詣を持つ。プロの視点による、ユーザー1人ひとりのライフスタイルに寄り添った誠実な提案に定評がある。



