パナソニックホールディングス(HD)の株価が上昇している。データセンター向け直流電源システムの需要拡大を背景に、1月の年初来安値2003円から2倍超の水準で推移し、6月22日には一時4510円の高値をつけた。大阪市内で同日開かれた定時株主総会で、道家悠紀社長は株価上昇について一過性ではないとの認識を示した。
AIサーバー需要が株価を押し上げ
生成AIサーバーの電力需要を受け、同社株はAI銘柄として注目を集めている。道家社長は総会で、直流電源システムを含むAIインフラを支える事業について、2028年度に売上高約1兆4000億円を目指すと説明。26〜28年度の3年間で約5000億円を投資し、生産能力を強化する方針も改めて示した。
株価の持続性に疑問の声も
一方、質疑では株価について「一過性のものではないか」と持続性を疑問視する声も上がった。道家氏は直流電源システムで顧客の引き合いが昨年後半から急拡大したと説明し、「一過性のものではない」と自信を見せた。
成長戦略の実効性を問う厳しい声もあった。ある株主は「事業の切り売りばかりになり、何を目指すかはっきりしない」と指摘。道家氏は車載事業やハウジング事業の売却について「グループの中にあるより、開発が見込める」と説明した。
AI開発の現状とBlue Yonderの課題
元Google幹部の小川淳也氏が担当するAI関連事業の現状に加え、約8600億円で買収した米ソフト会社Blue Yonderによるサプライチェーン(供給網)ソフトウエア構造の進捗を問う声もあった。
道家氏は小川氏就任後のAI開発について、新規事業の立ち上げよりも「今の事業をAIで変えていくことを加速する」と説明。Blue Yonderについては、主力ソフトのクラウド対応に課題があったとし「買収時によく分かっていなかった。ソフトウエアを一から作り直すことに2〜3年割いていた」と述べた。
総会では取締役選任など全議案が承認された。



