新型エルグランドがUberプレミアムに登場、全国9都道府県で運行開始
新型エルグランドがUberプレミアムに登場、全国9都道府県で運行

Uber Japanは8月24日、パートナーシップを組む日産自動車とともに、新型「エルグランド」をハイヤー配車サービス「Uber プレミアム」の対象車両に加え、同日から順次運行を始めた。Uberと提携する日の丸リムジンとIBIグループが、それぞれ15台を導入する。

車両は札幌市、東京23区、大阪市、京都市など、現在国内でUber プレミアムが展開されている9都道府県のサービスエリアで利用できる。

大型ミニバンによるプレミアム移動

Uber プレミアムは、上質なハイヤー車両と経験豊富なドライバーによる移動をUberアプリからリクエストできるサービス。エルグランドのような大型ミニバン車両により提供されることから、複数人でもゆったりと乗車できることや、大きな荷物を携えて乗り込める移動交通手段として注目されている。

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Uber Japanは2026年5月、日産と協業してタクシー・ハイヤー事業者による新型エルグランドの導入を支援すると発表していた。今回、その車両が実際のサービスに加わることになり、都内で記者発表会が開催された。

なお、利用者がアプリから「Uber プレミアム」を選ぶと、新型エルグランドは対象車両の一つとして配車される。稼働状況などによって配車される車両は異なり、車種を事前に指定することはできない。

プレミアムサービスは「3年で約7倍」に成長

Uber Japan コミュニケーションディレクターの今井久美子氏は、Uber プレミアムのサービスが日本国内でスタートした2024年からの3年間で、「乗車数と取扱高はともに約7倍に拡大しています。コロナ禍の後に訪日客が増えたことに加え、国内でもビジネス需要を中心に利用が広がっている」と説明した。

世界70カ国以上で使われるUberアプリを、訪日客が日本にいながら自身の母語により、日常と同じ使い方のまま利用できる利便性が成長を支えている。一方で、日本では配車アプリの普及率が海外に比べてまだ成長途上の段階にあるものの、今井氏は「ビジネス需要を中心に今後のプレミアムサービスの伸びしろも大きい」と展望を語る。

今井氏は新型エルグランドに試乗した感想について、「とても静かなので、車内で仕事の会話をする際にも快適でした。荷物が多い方や3人以上で乗る方にも、ゆったりとした車内空間は相性がよいと思います」とコメントした。

大型ミニバンは調達に時間がかかるため、サービスへの需要が拡大しても、迅速に車両を確保できないことが従来からの課題だったという。日産の新型エルグランドの導入が進むことで、増え続けるUber プレミアムの需要にどこまで応えられるのか、期待が高まる。

静粛性と乗り心地をUberの利用者にも

日産自動車 日本マーケティング&セールス担当 執行職の杉本全氏は、新型エルグランドの設計コンセプトについて「単に豪華で広いだけではなく、大切な顧客や家族を迎えるための特別な移動空間を目指した」と紹介した。電動化技術「e-POWER」と電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を組み合わせ、揺れを抑えた快適な乗り心地と、ドライバーの疲れにくさ、パッセンジャーの乗り物酔いの負担軽減をあわせて追求している。

杉本氏は、Uber プレミアムの利用者を「移動時間そのものに大きな価値を見いだすカスタマー」として捉え、「新型エルグランドはその期待に応えられる車に仕上がっている」と確信を語った。新型車両の最大のアピールポイントを1つあげるならば「静粛性」だとし、「Uber プレミアムを利用する皆様にも快適さを味わってほしい」と呼びかけた。

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ハイヤーの主役はセダンから大型ミニバンへ

日の丸リムジン 執行役員 事業戦略本部 本部長の望月幸太氏は、ハイヤー業界における車両需要の変化を説明した。「かつてはセダンが主流で、当社が『ラグジュアリーバン』と呼んでいる大型ミニバンの割合は1~2割ほどでした。ところが、直近の10年で6~7割ほどにその割合が増えています。Uber プレミアムやラグジュアリーホテルの利用者だけでなく、法人の役員送迎でも選ばれるようになりました」と振り返る。

上質な内外装に加えて、多くの荷物を積める実用性が認知され、市場が広がったという。新型エルグランドの登場については、ハイヤー事業者と利用者の双方にとって選択肢が増えることになるだろうと、期待を込めて語った。

IBIグループ 取締役 モビリティ事業担当の鈴木嘉規氏は、「当社が運行する約500台はすべてミニバンです。空港送迎が多く、海外からのお客さまの荷物をたくさん積めるため、現在はむしろ取り回しが効きやすい大型ミニバンの方が事業の中心になっている」と説明した。同社も今回、新型エルグランド15台を導入し、8月24日から運行を開始している。鈴木氏は競合車との違いを競い合うというよりも、プレミアムミニバンの供給が増え、利用者の選択肢が豊かになることに意義を感じていると述べている。

双方のサービスとプロダクトの認知拡大へ

Uber Japanは新型エルグランドの導入を記念し、8月24日から10月31日まで、国内の全サービスエリアでUber プレミアムの乗車1回が20%オフになるキャンペーンを実施する。割引上限は1,000円まで。プロモーションコードはUber Japanのニュースルームに公開されている。すべての国内利用者を対象としているキャンペーンだが、新型エルグランドを指定して配車することはできない。

Uberにとっては移動空間と荷室に余裕のある車両を増やし、拡大するプレミアム移動の需要を取り込む大事な機会になる。日産にとっても街中を走るハイヤーを通じて、日産ディーラー店舗に足を運ぶ機会のない国内外の利用者に、新型エルグランドの静粛性や乗り心地を体験してもらえるメリットが生まれる。Uber プレミアムと新型エルグランド、双方の認知拡大と新たな顧客の創出がさらに進むことが期待される。