米メタは26日、未成年者によるインスタグラムなどのSNS利用を巡る訴訟で、米国の48州などと和解が成立したと発表した。メタは10年間で最大180億ドル(約2兆8600億円)を支払い、未成年者の利用時間を制限するなど安全対策を強化する。メタは業界全体での取り組みが不可欠だとして、競合他社に同様の対策導入を求めている。
和解の背景と内容
カリフォルニア州など29州が、メタが未成年者への安全対策を怠ったとして訴えていた。メタは、後から訴訟に参加した州なども含めて和解金を支払う。IT企業による和解金としては過去最大規模とみられる。
和解に基づき、メタは米国内でフェイスブックやインスタグラムなどのSNSについて、未成年者に対する新たな対策を講じる。1日の利用時間は2時間が上限で、午前0時~6時は利用できないようにする。授業が行われる午前8時~午後3時は通知音を消し、投稿に対する「いいね」などの数は表示しないようにする。保護者の許可がなければ解除できない仕組みとする。
対策の実施と競合他社への波及
カリフォルニア州によると、メタは数か月以内に対策を実行する見通し。同州のロブ・ボンタ司法長官は「子供たちにとり、ソーシャルメディアがより安全なものになる」と述べた。
SNS依存は社会問題化しており、和解による若年層の保護に期待がかかる。ただ、メタは「10歳代の若者が恩恵を確実に受けられるようにしたいと考えているが、単独では実現できない」と強調し、競合するユーチューブとTikTok(ティックトック)などに対し、和解案と同様の安全対策の導入を求めた。
和解金の詳細と今後の見通し
メタは和解金の7割に当たる約127億ドルを各州に支払うが、残り3割の約53億ドルについては、競合他社が同様の対策を講じ、同規模の金銭負担に同意した場合のみ支払うとしている。
裁判は2023年、複数の州の司法当局がカリフォルニア州の連邦地裁に提訴した。メタが敗訴の場合、制裁金は2000億ドル(約32兆円)規模に上る可能性があった。



