自作キーボードへの入り口か? ロジクールGの新ゲーミングキーボード「G512 X 75」は“詰め込みすぎ”な意欲作だ
ロジクールG「G512 X 75」は“詰め込みすぎ”な意欲作

ロジクールのゲーミングブランド「ロジクールG」シリーズに、新モデルが追加された。「G5シリーズの新たな伝説」と銘打って投入した「G512 X 75」は、ガスケットマウント、デュアルスワップ、True 8Kポーリングと、「初」のタグが3つ並ぶ意欲作だ。

「キワモノ」キーボードの登場

プレスリリースを目にした編集部からは「ロジからゲテキワモノキーボードが出てきた」という声も漏れたという。数多くのキーボードに触れてきた編集部の言う「キワモノ」とはどういったキーボードなのだろうか。

自作キーボード市場への本格参入

販売が始まったロジクールGの新しい有線ゲーミングキーボード「G512 X 75/98」だが、ロジクールのキーボードといえば、MXシリーズに代表される「洗練された工芸品」という印象が強い。配列や接続性、ソフトウェア連携といった生産性の領域で実績に製品をリリースする一方、ガスケット構造や多層フォーム、ホットスワップ対応といった自作キーボード愛好家がこだわる領域とは一線を引いていたように思う。

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その領域は、KeychronやWobkeyといった中国・広東省を拠点とするブランドの主戦場であり、スイッチを供給するGateronやKailhを含め、部品から完成品までが同じサプライチェーン(深セン、恵州などを含む広東省のサプライチェーン一帯に広がる電子機器工業地帯)の内側で回っている。

その距離感が変わり始めたのは、2月の「Alto Keys K98M」(以下、Alto Keys)からだ。Alto Keysでは、同社初のガスケット構造として新規開発された「UniCushion」を投入し、コトコトとした柔らかいタイプ感を提示してきた。

Alto Keysが一般向けラインからの一歩だったのに対し、今回のG512 X 75はゲーミングブランド「ロジクールG」からのアプローチとなる。

G512という名こそ継承しているものの、G512 X 75/98による「ロジクールG初」はガスケットマウントとデュアルスワップ、そして「日本初上陸」のTrue 8Kポーリングと、3つにも及ぶ。公式資料にも「カスタムキーボードカルチャーから着想を得た」とまで書かれている。果たしてG512 X 75/98は、どこまでこの領域に踏み込んだのだろうか。

外観と特徴

上位がテンキーを備えた「G512X 98」で、下位が今回レビューする「G512X 75」だ。カラーはブラックとホワイトが用意される。評価機はホワイトで、白いボディーにターコイズグリーンが差し色としてあしらわれている。箱から取り出して机に置いたとき、白×緑のコントラストにどこか見覚えがあると感じたのは、ユニコーンガンダムのサイコフレームを連想したからかもしれない。

ホワイトモデルに関して言えば、ゲーミングキーボードとしてはずいぶん明るく、柔らかな仕上がりだ。白×ターコイズグリーンの75%レイアウトを採用する。Escキーと情報4キー、ダイヤルにアクセントカラーが入る。本体サイズは約330.2(幅)×155.2(奥行き)×46.6(厚さ)mm、重量は約850gだ。接続はワイヤレス全盛のこのご時世に、あえてのUSB有線専用だが、そのおかげでロジクールGの有線ゲーミングキーボードとして日本初上陸となる0.125ms(8000Hz)の「True 8K」に対応している。これはキースキャンからOSが受け取るまでのエンド・トゥ・エンドでの8000Hz実現ということのようだ。

打鍵感と価格

メカニカルスイッチはタクタイルとリニアが選択でき、同社直販のロジクールオンラインストア価格は、2年間無償保証付きで3万2780円だ。リニアの場合は、割引価格となる1年間無償保証も選択できる。また、テンキーとして98%レイアウトの「G512 X 98」(同3万6080円/2年間無償保証の場合)も同時に発売されている。

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キーキャップはダブルショット成形のPBTで、消灯時のレジェンドは白地に浮くグレーに見える。ところがバックライトを灯すと、文字がくっきりと浮かび上がる。後述のライトバーの影響もあるのか、G512 X 75の透過光は非常に柔らかい。書体も、2色成形にありがちなステンシル風ではなく、OやPなどの文字もきっちりと表現されている。かな文字なしの日本語配列ではあるが、右側には最大3つ([, {, 「など)の文字がキーキャップ上に並ぶキーが多く、やや窮屈な印象もある。「、」や「。」は他社製かな文字なしキーキャップでは省略されていることも多いので、ここはロジクールのこだわりなのかもしれない。なお、工場出荷時にはEscと情報キーにはターコイズグリーンのキーキャップが装着されており、交換用の白いキーキャップが5つ付属している。

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