インターネット通販や大型家電量販店の進出などで減少する街の電器店を身近に感じてもらおうと、家電をモチーフにした戦隊ヒーロー「カデレンジャー」が結成された。中小店でつくる県電器商業組合の発案で、先月末にイベントで“デビュー”を果たした。業界を元気づける使命のため、今後もアピールして盛り上げていく。
5人の戦隊キャラクターが電器店の役割を体現
赤、青、黄、緑、ピンクの戦隊キャラクター。それぞれが地域の電器店の役割を体現する。
テレビをかたどった「ナビレッド」は、適切な家電を提案する。工具箱をモチーフにした「メカニックイエロー」は大型家電の設置や事後サポートを行う。防犯カメラの「ガードブルー」が地域の防災・防犯を担い、掃除機を背負った「エコグリーン」は省エネ家電やリサイクルの相談を受ける。ドライヤーの「ケアピンク」は急なトラブルに夜間や早朝も頼ることができる。
減少する電器店、魅力発信プロジェクトの一環
組合が今年度に始めた「街のでんきやさん魅力発信プロジェクト」の一環。加盟する県内の電器店は1986年のピーク時に501店あったものの、後継者不足や大型家電量販店の進出などで4月現在で163店にまで落ち込んでいる。組合員の半数以上は60歳以上で、後継者のいない店も多いという。
一方で、高齢者の見守りや夜間早朝の故障対応、修理中の代替機を無料で貸し出すなど、知られていない役割は多く、それらをわかりやすく伝えるためのツールとしてカデレンジャーを制作した。
生成AIでデザイン、今後のイベント予定
キャラクターのデザインでは、生成AIを用い、「緑は掃除機を背負わせて」「赤はテレビをモチーフに」などとキャラクターごとのイメージを指示。「中性的な見た目にして」などと何度も修整を繰り返し、完成させた。
現在は等身大パネルのみで、着ぐるみはないが、組合加盟店でカデレンジャーを描いたのぼりやポスターを掲示。8月30日に大津市内で開かれた環境イベントで組合が披露し、来場者の反応も上々だった。
歳末商戦の12月には、家電に詳しい芸能人を招き、カデレンジャーの等身大パネルとの撮影会などが楽しめるイベントも予定している。また、地域の電器店の地図も作成し、ホームページに掲載している。
県庁で記者会見した安本久志副理事長(66)は「最寄りの地域店がなくなり、電球一つを買うためにタクシーで遠方の大型量販店に行ったという人の話も聞く。地域店の魅力を知ってもらいたい。子どもにも興味を持ってもらい、仕事選びの選択肢としても訴えていければ」と話す。



