アイオーデータ50周年、ライター小林哲雄氏が語る「LAN DISK H」愛用の7年と開発秘話
アイオーデータ50周年、小林哲雄氏が語るLAN DISK H愛用の7年

今年1月に50周年を迎えたアイオーデータ。PC-98時代から周辺機器を手がけてきた同社の製品に、長年愛用しているライター・小林哲雄氏が思い出を語った。現行で稼働中のNAS「LAN DISK H HDL6-H36」は、法人向け上位機種で、6TB HDD×6ベイ、物理36TBをRAID6で運用し論理24TB。ファイルサーバーとして使い、現在の空きは約4TBだ。

B級品セールで購入、7年目の延命運用

購入時は楽天市場のB級品セールを狙った。高額商品だったため、決済がカード会社に不正利用と疑われ止められたこともあった。現在はHDDを1台除きすべてリプレイス済みで、再構築により購入時のデータを維持している。

長年使っているため、HDDの故障予測を通知するアイオーデータの法人向けクラウド監視システム「NarSuS」が役立っている。温度やHDD状況を監視し、毎月レポートメールが届くほか、「HDDがそろそろ壊れそう」と警告を出す。最新レポートで7年以上の使用が確認できる。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

現在は、必要な時以外は電源を切る運用で延命している。AIブームの影響でHDDが品薄になっており、困っているという。

RAID6採用の背景とデータ安全性

RAID6は4台以上のHDDに分散し、2つのパリティ情報を入れることで、HDDが2台壊れてもデータを保全する方式。HDDの多い製品でないと使えないが、安全策として必須と小林氏は指摘する。なお、アイオーデータは現在別の手法を推奨している。

欠点として、NASが寝室に置いてあるため、夏場のファン音やHDD故障時のアラームがうるさかったが、設定でアラームをオフにできることが後で分かった。

開発担当者が語る「HDL6-H」のマル秘エピソード

商品企画担当の藤木慎太郎氏によると、LAN DISKはデータ消失を防ぐ安全なデータ運用に主軸を置いて開発されてきた。25年の歴史の中で、ギアを一段上げたのが「HDL6-H」だ。

前モデル「HDL-XR」はRAID6を搭載していたが、同じロットのHDDが同時に故障するリスクや、リビルド中に残りのHDDが壊れてRAID崩壊するケースが報告されていた。HDL6-Hでは、振動対策や熱対策を施し、ソフトウェア面では拡張ボリューム(現:RAIDeX)を搭載。HDDの負荷を偏らせ、リビルドもデータ領域のみとすることで、RAID崩壊の確率を極限まで低減した。

ハードウェア開発担当の菅田貴裕氏は、6ベイNASの新規筐体開発で、振動対策と冷却性能の両立に苦労したと振り返る。HDDと筐体が一体となる構造を検討し、防振ゴムでファンの振動が筐体に伝わりにくい構造を採用した。

ソフトウェア開発担当の武石尊之氏は、HDD故障時の状況を再現するために、SATAのRAID用コントローラを改造して故障HDDのエミュレータを作成。従来確認できなかった故障状態の問題対応を進めたという。

これらの改良により、データ損失はほぼ発生しなくなり、問い合わせやクレームも減少した。ただし、あまりに壊れないため、リプレイスが進みにくいという副作用も生じている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ