秋田大は9月1日、クマに襲われた際に身を守る帽子や手袋の製品化などのため、クラウドファンディング(CF)を始めたと発表した。目標額は500万円で、10月下旬まで実施する。
付属病院に多くの負傷者
同大の付属病院には、クマによる負傷者が多く搬送されており、「悲惨な重症者をゼロに」することを目指すという。
付属病院は3年間で43人のクマに襲われた患者を受け入れてきた。患者の手術を多く行った中永士師明教授によると、患者の86%は顔面に損傷があり、63%は頭にけがをしたという。
特殊な素材で試作品が完成
「防御姿勢をとっても頭はどうしても無防備になる。しかし、いつもヘルメットをかぶっているわけにもいかない」と中永教授は対策の難しさを指摘。そこで、帽子のほか、頭を手で覆った際に有用な手袋を開発している。
テントや消防隊の使う防火服など、特殊な生地を使った製品を作る廣瀬商会(東京都中央区)、同社の縫製会社である廣瀬産業(由利本荘市)と協力し、クマのひっかきに強く、衝撃を吸収できる素材で作るという。北秋田市のクマの動物園「くまくま園」で生地をクマにひっかかせて傷の付き方を確認する実験も行った。
通気性向上へ、寄付は10月末まで
高齢者の男性が襲われる例が多いため、老若男女を問わず、街中でも気軽にかぶれるデザインを重視。開発にあたる廣瀬商会の高崎雄二さんによると、開発は昨年秋頃に開始し、試作品が完成している。「デザイン的には完成度が上がってきた。今後は通気性の向上などによってより快適にかぶれるようにしたい」と高崎さんは言う。
CFで集まった資金は、クマに襲われた際の正しい防御姿勢の取り方や、けがをした際の応急手当ての方法を伝える教室を開く費用にも充てるという。
寄付は、ウェブサイト=QRコード=で10月30日午後11時まで受け付けている。



