EV販売減速でも中国製EVが世界市場で存在感を増す理由
EV販売減速でも中国製EVが世界市場で存在感を増す理由

世界の電気自動車(EV)市場は販売減速局面にあるが、中国製EVの存在感はむしろ高まっている。2024年の世界EV販売台数は前年比約18%増の約1700万台と予測され、中国ブランドのシェアは拡大傾向にある。

中国製EVの競争力の源泉

中国製EVは低価格を武器に、新興国市場を中心に販売を伸ばしている。特に、比亜迪(BYD)や上海汽車などの大手メーカーは、欧米メーカーよりも安価なモデルを投入し、シェアを拡大している。また、中国政府の補助金や充電インフラ整備も追い風となっている。

一方、欧米ではEV補助金の縮小や充電インフラの不足が販売減速の要因となっている。特に、ドイツでは2023年末にEV補助金が突然打ち切られ、販売が急減した。このような環境下で、中国製EVはコスト競争力を強みに市場を開拓している。

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世界市場でのシェア拡大

2024年第1四半期の世界EV販売台数に占める中国ブランドのシェアは約55%に達し、前年同期の約50%から上昇した。特に、BYDは世界のEV販売台数でトップを走り、テスラを上回る勢いだ。BYDは2023年に約300万台のEVを販売し、テスラの約180万台を大きく引き離した。

また、中国製EVは東南アジアや中東、アフリカなどの新興国市場で急速にシェアを拡大している。タイでは中国ブランドのEVが市場の約80%を占め、インドネシアでもシェアを伸ばしている。これらの国々では、中国製EVの低価格が購買層を広げている。

欧米の対抗策と課題

欧米諸国は中国製EVの流入に対抗するため、関税引き上げや補助金の見直しを検討している。米国は2024年、中国製EVに100%の関税を課す方針を表明した。欧州連合(EU)も中国製EVに対する追加関税の調査を開始している。

しかし、これらの措置は短期的な効果に留まるとの見方もある。中国メーカーは既にメキシコやハンガリーなどでの生産拠点設立を進めており、関税を回避する戦略を取っている。また、中国製EVの品質や技術力も向上しており、単なる価格競争だけではない強みを持ち始めている。

今後の展望

世界のEV市場は今後も成長が見込まれるが、中国製EVのプレゼンスはさらに高まると予想される。一方、欧米メーカーはバッテリー技術やソフトウェア分野での差別化を図り、巻き返しを狙う。EV市場の競争は一段と激化し、勝ち残るための技術革新とコスト削減が鍵となる。

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