トヨタ自動車は中国市場で電気自動車(EV)の生産能力を現在の年産約10万台から2026年までに約30万台へ3倍に拡大する方針を固めた。関係者によると、同社は中国の合弁会社である広汽トヨタと一汽トヨタの工場でEV生産ラインを増設し、新型車種の投入も計画している。
生産能力3倍増の背景
トヨタは2023年の中国市場で前年比1.7%減の約190万台を販売したが、EVに限れば販売台数は約4万台と全体の2%にすぎなかった。一方、中国のEV大手BYDは2023年に約300万台のEVを販売し、トヨタを大きく引き離している。こうした競争に対抗するため、トヨタはEV生産の大幅な拡大に踏み切る。
トヨタは2026年までに中国市場で10車種以上のEVを投入する計画で、今回の生産能力拡大はその一環。同社は中国のEV市場で2030年までに年産100万台を目指すと表明している。
日系メーカーのEV戦略
日系メーカーの中でトヨタの中国EV生産拡大は最大級の規模となる。ホンダは2024年に中国でEV専用工場を稼働させる計画で、日産も2025年までに中国でEV生産を開始する方針。しかし、トヨタは生産台数で他の日系メーカーを上回る計画だ。
トヨタの中国EV生産拡大は、中国政府のEV普及政策と消費者のEV需要増加を背景としている。中国では2023年の新車販売に占めるEVの割合が約25%に達し、政府は2030年までに40%に引き上げる目標を掲げている。
具体的な生産計画
トヨタは広州市の広汽トヨタ工場でEV生産ラインを新設し、天津市の一汽トヨタ工場でも生産能力を増強する。両工場の合計で年産30万台を目指す。トヨタは中国でEV用バッテリーの現地調達も進めており、コスト削減と供給安定化を図る。
トヨタの中国EV生産拡大は、同社の世界戦略の重要な柱。トヨタは2026年までに世界で年産150万台のEVを販売する目標を掲げており、中国市場はその中核となる。



