トヨタ自動車、EV生産で中国BYDとの提携強化へ、次世代電池を共同開発
トヨタ、BYDとEV生産で提携強化、次世代電池共同開発へ

トヨタ自動車が中国の電気自動車(EV)大手・比亜迪(BYD)との提携を一段と強化する方向で調整していることが、複数の関係筋への取材で明らかになった。両社は次世代電池の共同開発や、トヨタブランドのEV生産で協力する見通しだ。トヨタは2025年までに新型EVを投入する計画で、世界市場での競争力を高める狙いがある。

提携の背景と狙い

トヨタはこれまで、ハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)に注力してきたが、世界的なEVシフトの加速を受け、戦略の転換を迫られている。一方、BYDは中国市場でEV販売を急拡大させており、2022年のEV販売台数は約91万台と、前年比約2倍に増加した。両社は2020年に合弁会社を設立し、EVの共同開発を進めてきたが、今回の提携強化でより深い協力関係を築く。

関係筋によると、トヨタとBYDは次世代電池の共同開発で合意する見通しだ。具体的には、全固体電池やリチウムイオン電池の高性能化を目指す。トヨタは全固体電池の実用化を2025年ごろと目標に掲げており、BYDの量産技術を取り入れることで開発を加速させる狙いがある。

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EV生産での協力

また、両社はトヨタブランドのEV生産でも協力する方向だ。BYDの工場を活用し、中国市場向けのEVを生産する計画が浮上している。トヨタは2030年までに世界で年間350万台のEV販売を目指しており、中国市場での販売拡大が不可欠と判断した。

トヨタの広報担当者は「提携の詳細については現時点でコメントできない」と述べる一方、BYDの広報担当者は「両社は協力関係を強化する方向で検討している」と認めた。

市場への影響

今回の提携強化は、世界のEV市場に大きな影響を与える可能性がある。トヨタは2022年の世界販売台数が約1050万台と世界最大の自動車メーカーであり、BYDは中国EV市場で約3割のシェアを握る。両社の連携により、EVの価格競争が激化し、他の自動車メーカーにも波及する見通しだ。

調査会社IHSマークイットのアナリストは「トヨタとBYDの提携は、EV市場の勢力図を大きく変える可能性がある。特に、次世代電池の開発競争で先行する両社の協力は、技術革新を加速させるだろう」と指摘する。

トヨタは今回の提携強化により、EV市場での存在感を高め、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させる方針だ。

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