スズキは8月24日、独自開発した新型軽EV「e SKY」を発表した。4ドアのハイトワゴンで、日産「サクラ」とホンダ「N-ONE e:」の対抗馬となる。リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離は310kmを実現する。価格は未定ながら、メディア向け試乗会での印象では、軽自動車を作り慣れたスズキらしい高い完成度が感じられたという。
走りとインテリアの完成度
試乗したモータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏は、走りは文句なしに良く、インテリアの質感も満足度が高かったと評している。価格次第では、先行するライバルに対抗できる内容だという。
軽EV市場への期待
今回の発表で重要なのは、軽自動車を得意としてきたスズキから本格的な軽EVが登場したことだ。軽自動車はEVの弱点とされる航続距離の短さが問題にならず、自宅駐車場での夜間充電が基本となるため、戸建ての多い地方都市で使いやすい。地方ほど軽自動車の数が多いことから、スズキの販売力は日産やBYDなどよりも圧倒的に強い。
スズキが加わることで、日産、三菱、ホンダ、ダイハツ、BYDと、軽EVの商品ラインアップが充実する。ユーザーにとって選択肢が増えるほか、各社の広告展開により軽EV全体の注目度が高まり、市場規模の拡大につながる可能性がある。
市場拡大の鍵
現在の日本のEV市場は停滞気味とされる。年間4万~5万台にとどまる市場規模が拡大すれば、各社の軽EV販売も伸びるだろう。その鍵を握るのが、スズキ「e SKY」と、軽EV市場に参入する新興メーカーの「RACCO」への注目度だ。2026年後半は軽EV市場が大きく動き出す時期になるのではないかと見られている。



