ソニーグループとホンダが共同出資で設立したEV事業会社「ソニー・ホンダモビリティ」は、2025年1月にラスベガスで開催されるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)において、新たなEVブランド「AFEELA(アフィーラ)」の量産型モデルを世界初公開する予定であることが明らかになった。同社は2026年春に北米市場で先行販売を開始し、その後日本を含む他の地域にも順次展開する計画だ。
「AFEELA」の概要と販売計画
「AFEELA」は、ソニーのエンターテインメントやセンシング技術と、ホンダの車両開発・製造技術を融合させたプレミアムEVブランド。2023年のCESではプロトタイプが公開されていたが、今回の量産型ではデザインや性能がさらにブラッシュアップされる見込み。価格帯は約1000万円(約6万5000ドル)を想定しており、テスラのモデルSやメルセデス・ベンツのEQSなどと競合する。
販売はまず北米からスタートし、2026年春に受注を開始。その後、日本市場への投入は2026年後半から2027年初頭を予定している。また、欧州市場への展開も検討中で、グローバルでの販売網を段階的に拡大する方針だ。
独自のテクノロジーとサービス
「AFEELA」の最大の特徴は、ソニーが強みを持つエンターテインメント技術とセンシング技術をフル活用した点にある。車内には大型のパノラミックディスプレイを搭載し、映画やゲームなどのコンテンツを楽しめるほか、360 Reality Audioに対応した高音質オーディオシステムを標準装備。また、自動運転技術にはソニーのイメージセンサーとToF(Time of Flight)センサーを活用し、高い認識性能を実現するという。
さらに、同社は車両販売だけでなく、サブスクリプション型のサービスも提供する計画。例えば、自動運転機能のアップグレードや、エンターテインメントコンテンツの定額制サービスなどを月額課金で提供し、継続的な収益源とする狙いだ。
業界の反応と今後の展望
自動車業界では、新興EVメーカーの台頭や既存メーカーのEVシフトが加速する中、ソニー・ホンダモビリティの参入は注目を集めている。特に、テクノロジー企業と自動車メーカーの異色のタッグがどのようなシナジーを生み出すかが焦点だ。一方で、価格帯の高さやブランド認知度の低さが課題となるとの見方もある。
ソニー・ホンダモビリティの水野泰秀CEOは「AFEELAは単なる移動手段ではなく、モビリティを通じて感動を提供する新しい体験価値を創造する」と述べ、従来の自動車とは一線を画すことを強調している。



