中国市場での電気自動車(EV)シフトが加速する中、日本メーカーは厳しい状況に直面している。2024年の中国におけるEV販売台数シェアは、日本メーカーがわずか4%にとどまる一方、中国メーカーが80%超を占めた。この背景には、中国政府の強力なEV推進政策と、中国メーカーの競争力向上がある。
中国EV市場の現状
中国では、2023年の新車販売に占めるEVの割合が約25%に達し、2024年には35%を超える見通しだ。中国政府は2035年までに新車販売の50%以上をEVにする目標を掲げており、補助金や充電インフラ整備を積極的に進めている。これに対し、日本メーカーはハイブリッド車(HV)に強みを持つが、EVへの対応が遅れている。
特に、日産自動車やホンダの中国販売は低迷しており、2024年上半期の販売台数は前年同期比で20%以上減少した。トヨタもHVの販売は好調だが、EVのラインナップ不足が響いている。
日本メーカーの苦戦要因
日本メーカーの苦戦要因として、第一にEVの製品投入の遅れが挙げられる。中国市場では、BYDや上海汽車などの中国メーカーが低価格で高性能なEVを次々と投入しており、日本メーカーのEVは価格競争力や航続距離で劣る。第二に、中国メーカーがソフトウェアや自動運転技術で優位に立っている点だ。中国の消費者は、車載インフォテインメントやコネクティビティを重視しており、日本メーカーはこうした分野で遅れを取っている。
さらに、日本メーカーは中国市場向けのEV戦略が不透明で、現地パートナーとの協業も十分に進んでいない。一方、ドイツのフォルクスワーゲンは中国企業と合弁でEV生産を拡大しており、日本メーカーは出遅れている。
今後の展望と戦略
日本メーカーは、中国市場での巻き返しに向け、EV投資を加速している。トヨタは2026年までに中国で10車種以上のEVを投入する計画を発表。日産とホンダも、中国市場向けのEVを2025年までに投入するとしている。しかし、中国メーカーの競争力はさらに高まっており、日本メーカーがシェアを回復するのは容易ではない。
専門家は「日本メーカーが中国市場で生き残るには、HVの強みを活かしつつ、EVのコスト削減とソフトウェア開発を急ぐ必要がある」と指摘する。また、中国の充電インフラやバッテリーサプライチェーンとの連携も重要だ。
中国市場でのEVシフトは今後も加速するとみられ、日本メーカーがどのように対応するかが、世界市場での競争力にも影響を与える。



