中国市場における日本車の販売が深刻な低迷を見せている。2024年の電気自動車(EV)販売シェアは、日本メーカー全体でわずか5%未満にとどまった。一方、中国のBYD(比亜迪)は同国市場で約30%のシェアを獲得し、急成長を遂げている。
日本車低迷の背景
日本メーカーのEV投入の遅れが最大の要因だ。トヨタ自動車は2022年に初の量産EV「bZ4X」を発売したが、販売は低迷。日産自動車は「リーフ」で先行したものの、モデル展開が限定的だ。中国市場では、BYDや上海汽車グループなどが低価格帯から高級車まで幅広いEVを投入し、消費者の需要を捉えている。
また、中国政府のEV補助金政策も国内メーカーを優遇しており、日本車にとっては逆風となっている。さらに、中国の消費者は車載インテリジェント機能を重視する傾向が強く、日本車はこの分野でも出遅れている。
中国メーカーの強み
BYDは自社開発のリン酸鉄リチウムイオン電池「ブレードバッテリー」を搭載し、安全性と低コストを両立。2024年には高級ブランド「仰望」を立ち上げ、100万元超のEVも投入した。一方、上海汽車は独フォルクスワーゲンとの合弁で培った技術を生かし、低価格EV「MG4」を欧州市場でも販売している。
業界アナリストは「中国メーカーはソフトウェア定義車両(SDV)の開発で先行しており、日本メーカーが追い付くには数年かかる」と指摘する。
日本メーカーの巻き返し策
トヨタは2026年までに次世代EVを投入する計画で、航続距離を現行比で2倍に延ばす目標を掲げる。日産は2028年までに全固体電池を搭載したEVを量産化する方針だ。ホンダはソニーとの合弁で高級EVブランド「Afeela」を立ち上げ、2026年の発売を目指す。
しかし、中国市場での復活には時間がかかるとの見方が強い。日本メーカーは東南アジアやインドなど新興市場でのEV販売に注力しつつ、中国でのシェア回復を模索している。
今後の展望
中国汽車工業協会のデータによると、2024年の中国新車販売に占めるEVの割合は約40%に達した。2025年には50%を超えると予測され、日本メーカーの存在感はさらに低下する可能性がある。日本メーカーが中国市場で生き残るには、現地パートナーとの協業やSDV分野での技術革新が不可欠だ。



