EVシフト加速、2035年に新車販売の9割がEVに 中国・欧州主導で日本は出遅れ
EVシフト加速、2035年に新車販売の9割がEVに

調査会社ブルームバーグNEF(BNEF)の最新予測によると、2035年までに世界の新車販売の約90%が電気自動車(EV)になるとされている。この急激なEVシフトは、中国と欧州が主導しており、日本を含む他の地域は出遅れているのが現状だ。

中国と欧州がEV市場を牽引

BNEFの報告書では、中国は既に世界最大のEV市場であり、2025年までに新車販売の約50%がEVになると予測されている。欧州連合(EU)も2035年までに内燃機関車の新車販売を事実上禁止する方針を打ち出しており、これに伴いEVの普及が加速している。一方、日本政府は2035年までに新車販売を全て電動車(ハイブリッド車含む)にする目標を掲げているが、EV専業メーカーの台頭や充電インフラの整備の遅れなどから、EVシフトのペースは緩やかだ。

日本の自動車メーカーの戦略

日本の自動車メーカーは、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)で先行してきたが、EVへの本格的な転換が遅れている。トヨタ自動車は2026年までに次世代EVを投入する計画だが、BNEFのアナリストは「日本のメーカーはEVのラインアップが限られており、価格競争力も不足している」と指摘する。また、日産自動車はリーフでEV市場を開拓したが、近年は中国や欧州の新興メーカーに押されている。

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バッテリーと原材料の課題

EVの普及には、バッテリーのコスト削減と原材料の安定供給が不可欠だ。BNEFによると、リチウムイオン電池の価格は2023年に1キロワット時あたり約150ドルまで低下したが、2030年までに100ドルを切ると予測されている。しかし、リチウムやコバルトなどの原材料価格の高騰が課題となっている。中国はこれらの精製工程で世界シェアの約70%を占めており、供給リスクも指摘されている。

充電インフラの整備状況

EV普及のもう一つの鍵は充電インフラの整備だ。欧州では高速道路沿いの急速充電器の設置が進み、2025年までに主要ルートで50キロメートルごとに充電ステーションを設置する計画がある。中国でも都市部を中心に充電網が急速に拡大している。一方、日本では充電器の設置数が伸び悩んでおり、特に集合住宅での充電設備の導入が遅れている。

世界のEV市場の将来

BNEFは、2040年までに世界の新車販売のほぼ全てがEVになると予測している。これに伴い、石油需要は減少し、電力需要は増加する見込みだ。また、自動車産業のサプライチェーンも大きく変化し、内燃機関部品のサプライヤーは事業転換を迫られる。日本の部品メーカーも、EV向けのモーターやインバーターなどの生産にシフトしつつあるが、競争は激化している。

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