日本国内における電気自動車(EV)充電器の設置数が急増している。経済産業省の発表によれば、2023年末時点で約12万台だった充電器が、2025年までに30万台に達する見込みだ。この背景には、政府による補助金制度の拡充や、民間企業の積極的な投資がある。
政府の補助金が設置を後押し
政府は2021年度から、EV充電器の設置費用の一部を補助する制度を開始。2023年度には補助額を倍増し、急速充電器には最大300万円、普通充電器には最大100万円を支給している。この補助金が、設置数の急増に大きく寄与している。
経済産業省の担当者は「補助金の効果で、特に商業施設やマンションでの設置が進んでいる。2025年までに30万台という目標は達成可能だ」と述べている。
民間企業の投資も活発
民間企業もEV充電器の設置に積極的だ。例えば、ENEOSは2025年までに全国のガソリンスタンドに5000基の急速充電器を設置する計画を発表。また、セブン-イレブン・ジャパンは、全国の店舗駐車場に普通充電器を順次設置している。
さらに、トヨタ自動車や日産自動車などの自動車メーカーも、販売店やディーラーに充電器を設置し、EV普及を促進している。
地域格差の解消も課題
一方で、充電器の設置には地域格差が存在する。都市部では設置が進んでいるが、地方ではまだ十分ではない。政府は、地方での設置を促進するため、補助金の優先配分や、自治体との連携を強化している。
また、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアでも、急速充電器の設置が進められている。国土交通省は、2025年までに全国の高速道路のSA・PAに、少なくとも1基の急速充電器を設置する目標を掲げている。
EV普及の鍵を握る充電インフラ
EV充電器の設置数増加は、EV普及の鍵を握る。現在、日本国内のEV販売台数は、新車販売全体の約2%にとどまっているが、充電インフラの整備が進めば、EV購入を検討する消費者が増えると期待される。
政府は、2030年までにEV充電器の設置数を100万台にするという長期目標も掲げており、今後も補助金や規制緩和を通じて、充電インフラの整備を加速させる方針だ。



