2024年の電気自動車(EV)用バッテリーパックの平均価格が、1キロワット時あたり115ドルとなり、15年ぶりの安値を記録した。調査会社ブルームバーグNEFのデータによると、前年比で20%下落した。
中国メーカーの低価格攻勢が主因
価格下落の背景には、中国のバッテリーメーカーによる生産拡大と低価格戦略がある。特に、リン酸鉄リチウム(LFP)電池の普及が価格低下を加速させたとみられる。LFP電池は安全性とコスト面で優位性があり、中国市場で広く採用されている。
また、原材料価格の下落や生産規模の拡大も価格低下に寄与した。リチウムやコバルトなどの主要原料の価格が落ち着いたことで、バッテリー製造コストが抑えられた。
EV普及への影響と課題
バッテリー価格の低下は、EVの販売価格を引き下げ、普及を後押しすると期待される。特に、価格が高いことが普及の妨げとなっていたエントリーモデルでの採用が進む可能性がある。
一方で、バッテリーメーカーにとっては収益圧迫の要因となる。価格競争が激化する中、各社はコスト削減や技術革新による差別化を迫られている。
ブルームバーグNEFは、今後も価格低下傾向が続くと予測しており、2025年にはさらに下落する可能性があるとしている。ただし、地政学的リスクや需給変動による価格上昇のリスクも残る。



