EV価格がエンジン車を下回る転換点
電気自動車(EV)とエンジン車の新車価格が、2025年にも逆転する可能性が高まっている。これは、バッテリーコストの急速な低下が主因だ。BloombergNEFの調査によれば、リチウムイオンバッテリーの価格は2023年に1kWhあたり139ドルまで下落し、前年比14%減となった。この傾向が続けば、2025年には100ドルを切ると予測される。
コスト低減の要因
バッテリー価格低下の背景には、生産規模の拡大と技術革新がある。中国のCATLやBYDなど主要メーカーが大量生産を進め、スケールメリットが生じている。また、リン酸鉄リチウム(LFP)電池の採用拡大もコスト削減に寄与。LFPは従来の三元系より安価で、航続距離も改善されつつある。
市場への影響
価格逆転が実現すれば、EVの普及がさらに加速する。国際エネルギー機関(IEA)は、2030年までに新車販売の60%以上がEVになると予測。ただし、充電インフラの整備や電力網の負荷増加といった課題も残る。自動車メーカーは価格競争に備え、生産効率の向上を急いでいる。
メーカーの戦略
トヨタやフォルクスワーゲンなど大手は、EVシフトに巨額投資を計画。一方、テスラやBYDは既に低価格モデルを投入し、市場をリードする。日産は2026年までにEVとエンジン車の価格を同等にする目標を掲げる。業界全体で、価格競争が激化している。



