中国の電気自動車(EV)最大手、比亜迪(BYD)は2024年通期の連結決算を発表し、売上高が前年比29%増の7771億元(約16兆円)となり、過去最高を更新した。純利益も34%増の402億5400万元(約8600億円)に拡大し、収益性の改善が鮮明となった。
世界販売台数がテスラを上回る
BYDの2024年の世界販売台数は427万台と前期比41%増加し、米テスラの約179万台を大きく上回った。特にEVに加え、プラグインハイブリッド車(PHV)の販売が好調で、中国市場でのシェアを拡大。海外市場でも販売網を広げており、東南アジアや欧州での需要が伸びている。
研究開発投資を強化
同社は2024年に約542億元(約1兆1600億円)を研究開発に投じ、過去最高の投資額となった。これは売上高の約7%に相当し、自動運転技術や次世代バッテリーの開発を加速させる狙いがある。BYDの王伝福(ワン・チュアンフー)会長は「技術革新が持続的成長の原動力」と述べ、競争激化するEV市場での優位性を強調した。
中国市場での競争激化
中国のEV市場では、BYDに加えて新興メーカーや既存のガソリン車メーカーもEVシフトを進めており、価格競争が激化している。BYDは低価格帯から高級車まで幅広いラインアップをそろえ、2025年も販売台数目標を500万台以上に設定。一方、欧米による中国EVへの追加関税がリスク要因となっている。
海外展開の課題
BYDは海外生産拠点の拡大を進めており、タイやブラジル、ハンガリーなどで工場を建設中。しかし、欧州連合(EU)が中国製EVに対する追加関税を検討するなど、貿易摩擦の影響が懸念される。同社は現地生産を強化することで関税リスクを回避し、世界市場での競争力を維持する方針だ。
2024年の業績は市場予想を上回る内容で、株価も発表後に上昇。アナリストからは「BYDの垂直統合型ビジネスモデルがコスト競争力の源泉」との声が上がっている。



