中国の電気自動車(EV)大手BYD(比亜迪)が日本市場に本格参入し、従来の自動車メーカーを脅かしている。2023年1月に日本法人を設立し、同年中に3モデルを投入する計画だ。BYDは電池を自社生産する強みを持ち、価格競争力で優位に立つ。
日本市場の現状と課題
日本のEV普及率は2022年時点で約2%と、欧州(約15%)や中国(約20%)に大きく劣る。充電インフラの不足や車両価格の高さが障壁となっている。日本政府は2035年までに新車販売を全て電動車にする目標を掲げるが、実現には課題が多い。
日本の自動車メーカーはハイブリッド車(HV)で強みを持つが、EVへの移行が遅れている。トヨタは2026年までにEV販売150万台を目指すが、電池調達やコスト削減が急務だ。
中国勢の戦略
BYDは日本市場で「ATTO 3」や「ドルフィン」などを投入し、価格は400万円前後と競争力がある。同社は2025年までに日本で100以上の販売店を開設する計画だ。また、中国の寧徳時代(CATL)も日本市場への電池供給を強化している。
「中国勢の攻勢は日本メーカーにとって脅威だ。特に電池技術と価格競争力で差をつけられている」(業界アナリスト)。
電池調達の重要性
EVの心臓部である電池の調達が競争の鍵を握る。現在、世界の電池生産は中国が約70%を占める。日本メーカーはパナソニックやGSユアサなどと協業し、供給網の強化を急ぐ。
「電池の安定調達なくしてEV事業の拡大はない。日本メーカーは海外メーカーとの提携も視野に入れるべきだ」(専門家)。
今後の展望
日本市場におけるEVシフトは加速するとみられるが、中国勢の攻勢に対抗するには、日本メーカーの協業や政府の支援が不可欠だ。充電インフラの整備や電池リサイクル技術の開発も重要となる。



