総務省は、人工知能(AI)を活用した偽・誤情報への対策として、新たな法整備に向けた有識者会議を設置する方針を固めた。SNS(交流サイト)上で拡散する偽動画や偽音声への対応が急務となる中、発信者情報の開示手続きの迅速化や、削除要請の仕組みづくりなどを議論する。
有識者会議で年内に具体案
複数の関係者への取材で判明した。総務省は今月中にも有識者会議を立ち上げ、年内をめどに具体案を取りまとめる。会議では、AI生成による偽情報の特性を踏まえ、現行の法制度で対応が難しい部分を洗い出す。
具体的には、偽情報の拡散を防ぐためのプラットフォーム事業者への規律強化や、被害者が発信者情報の開示を求める際の手続きの簡素化などが論点となる見通しだ。
国際的な動きも踏まえ制度設計
AI技術の進展に伴い、国内外で偽情報対策の枠組みづくりが進んでいる。総務省は、海外の規制動向も参考にしながら、日本の実情に合った制度設計を進める方針だ。
新法の制定には、与党内での調整や国会審議が必要となる。総務省は、有識者会議での議論を経て、早期の法案提出を目指す。
AIによる偽情報は、選挙への影響や社会的混乱を招く懸念が指摘されており、政府全体としての対策が求められている。



