政府、AI搭載の小型衛星で災害対応を強化へ 2026年度から実証実験
政府、AI小型衛星で災害対応強化 2026年度実証

政府は2026年度から、人工知能(AI)を搭載した小型衛星を活用し、災害発生時の状況把握を迅速化する実証実験を開始する。内閣府が12月10日に発表した。この取り組みでは、衛星が撮影した画像をAIが即座に解析し、被災地の道路の寸断状況や建物の倒壊箇所などを自動で識別。従来は数日かかっていた解析を数時間に短縮することを目指す。

実証実験の概要と目的

実証実験では、重量100キログラム以下の超小型衛星を複数機、低軌道に打ち上げる計画だ。各衛星には高性能カメラとAI処理ユニットを搭載。衛星上で画像解析を行い、抽出した被害情報のみを地上に送信することで、通信帯域の制約を克服する。内閣府宇宙開発戦略推進事務局の担当者は「災害時の初動対応を劇的に改善できる」と期待を示す。

実験は2026年度から2028年度までの3年間を予定。総事業費は約150億円を見込む。初年度は衛星2機を打ち上げ、システムの基本動作を確認。その後、実際の災害を想定した訓練で有効性を検証する。最終的には、常時監視可能な衛星コンステレーションの構築を目指す。

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技術的課題と将来展望

AIによる画像解析の精度向上が最大の課題だ。内閣府は、防災科学技術研究所や宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携し、過去の災害画像を用いた機械学習を進める。また、悪天候時でも観測可能な合成開口レーダーの搭載も検討中。実用化されれば、地震や津波、台風など多様な災害に対応できるとされる。

政府はこの技術を2029年度以降の本格運用に移行し、全国の自治体に情報提供する方針。災害対策の新たな柱として、国際的な宇宙利用の枠組みにも貢献したい考えだ。

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