実業家の“ひろゆき”こと西村博之氏が、1日に配信されたニュースチャンネル『ABEMA Prime(アベプラ)』に出演し、自動運転技術をめぐる日本の現状について厳しい見解を示した。同番組では「日本における自動運転の実現」を特集。国際基準として“レベル4”の自動運転が策定され、日本でも実用化への期待が高まる中、ひろゆき氏は「Google(ウェイモ)、テスラに日本が追いつくのは、まあ無理だと思う」と断言した。
データ量の差が生む技術格差
ひろゆき氏はその理由として、自動運転の根幹をなす画像認識技術におけるデータ量の差を挙げた。「自動運転の場合、画像認識でこうしたほうがいいよねとか、実際にこうやったらどうなりましたっていうデータ量の差でいくので」と説明。米国企業が膨大な走行データを蓄積しているのに対し、日本では同様の規模のデータ収集が困難であると指摘した。特に、ウェイモ(旧Google自動運転プロジェクト)やテスラは、実際の道路での走行データを継続的に収集・学習しており、その差は容易に埋まらないという。
賠償責任問題が立ちはだかる
さらに、ひろゆき氏は自動運転の普及を阻むもう一つの壁として、事故発生時の賠償責任問題を提起した。「もう一つ無理だと思うのは、自動運転で人を殺したときに、誰がお金を払うのか」という課題を示唆。米国では「年間1,000人ぐらい殺すから、(賠償金を)これぐらい積み上げましょう」といった合理的な発想が可能だが、日本では「1人も殺すべきではない」という議論になると推測した。
その上で、事故が起きた場合に「賠償金をすべて自社でまかなえます」と言えるのは、中国とアメリカの企業くらいだと指摘。日本企業では、万が一の賠償リスクを抱えきれないとの見方を示した。
日本社会の認識の違い
また、ひろゆき氏は他国と日本では自動運転に対する「認識の違いがある」と強調。「“年間1,000人ぐらい殺しますけどできますよ”だったら、できると思う。でも、日本社会は、自動運転車が年間1,000人殺したら、“規制しろ!”って言い出すと思う」と、社会の許容度の差を指摘した。これらの課題を踏まえ、「そういう社会なので、日本でもレベル4は、結構難しいかなと思う。1人殺しただけでも、めちゃくちゃ騒ぐと思う」と、やや諦めの色を見せながら語った。
『ABEMA Prime』は、「みんなでしゃべるとニュースはおもしろい」をキャッチコピーに、70名のレギュラーメンバーが多様なバックグラウンドを生かして議論を展開する番組。今回の自動運転をめぐるひろゆき氏の発言は、技術面と社会受容性の両面から日本の課題を浮き彫りにした。



