三菱UFJ銀行は、人工知能(AI)を活用した金融犯罪検知システムを2027年度までに導入する方針を固めた。同行が16日、明らかにした。新システムは、機械学習を用いて不正取引のパターンを学習し、従来のルールベースのシステムよりも高精度で不正を検知することを目指す。
誤検知の大幅削減へ
現在のシステムでは、不正取引の疑いがある取引をすべて抽出するため、正常な取引も多く検知されてしまい、担当者が確認する負荷が大きい。新システムでは、AIが正常な取引と不正な取引をより正確に区別することで、誤検知を現在の約半分に削減する計画だ。
同行の担当者は「AIの導入により、不正取引の検知精度が向上し、顧客の資産をより安全に守ることができる」と述べている。また、システムの開発には、AIベンチャー企業との協業も検討しているという。
サイバー犯罪の高度化に対応
近年、金融機関を狙ったサイバー犯罪は年々高度化しており、従来のルールベースのシステムでは対応が難しくなっている。AIは、過去の不正取引データからパターンを学習し、未知の手口にも対応できる可能性がある。三菱UFJ銀行は、2024年度から実証実験を開始し、2027年度の本格稼働を目指す。
金融庁も、AIを活用した不正検知システムの導入を金融機関に推奨しており、他行でも同様の動きが広がる可能性がある。三菱UFJ銀行の取り組みは、業界全体のセキュリティ強化につながると期待されている。



