【ニューヨーク=木瀬武】AI(人工知能)モデルを開発する米国のオープンAIやアンソロピック、グーグル、マイクロソフトなどは27日、AIを悪用したサイバー攻撃の危険性が高まっているとして、政府や企業などに対し、防御策を早急に強化するよう呼びかける書簡を公表した。書簡には100社以上が参加した。
参加企業と書簡の内容
書簡には、独通信大手のドイツテレコム、米金融大手のシティグループ、米自動車大手のゼネラル・モーターズなどのほか、日本のNTTデータも名を連ねた。
書簡では、企業などの組織、政府、AI開発企業それぞれに対策を求めた。企業などに対しては、サイバー攻撃への防御策を最重要の経営課題に位置づけ、システムの欠陥の修正や更新などに直ちに取り組むべきだと指摘。政府には、脅威に関する情報の共有や重要インフラへの資金支援を促した。
AI開発企業の対応と懸念
AI開発企業も病院や水道、インターネットなどの重要インフラを守るため、高性能なAIモデルを提供するとしている。
書簡に関し、オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)はX(旧ツイッター)への投稿で、「残された時間は少ない。迅速かつ力強く、皆が一体となって対応しなければならない」と呼びかけた。
書簡公表の背景には、急速なAIの性能向上に対し、安全対策が追いつかないことへの懸念がある。オープンAIやアンソロピックなどでは、性能試験中にAIが人間の意図に反して暴走した事故も起きている。



