世界110か国以上で5,800軒のホテルを展開するアコーは、2026年6月30日、年会費39,800円(税込)の有料サブスクリプションサービス「ALL Accor+ Explorer」を日本で本格始動した。即時ゴールドステータスの付与に加え、2連泊以上で1泊無料(年2回)、客室最大50%オフ、ダイニング最大30%オフなどの特典が付く。
今回は「スイスホテル南海大阪」での滞在を通じ、どれだけのメリットを享受できるのか、費用対効果を最大化する使い方、利用の際の注意点を紹介する。
世界最大級のホスピタリティグループ「アコー」とは
プログラムの詳細に触れる前に、運営元であるアコーについて解説する。フランス・パリに本社を置くアコーは、1967年に創業した旅行・ロイヤルティ・予約プラットフォームを牽引する世界最大級のグローバルホスピタリティグループだ。ユーロネクスト・パリ証券取引所などに上場し、世界110か国以上で5,800軒以上のホテル・リゾート施設、10,000以上の飲食施設を展開している。
アコーの特徴は、旅行者のあらゆるニーズに応える45以上の多様なホテルブランドにある。ラッフルズ、ソフィテル、フェアモント、Mギャラリー、プルマン、スイスホテルといったラグジュアリー・プレミアムブランドから、ノボテル、グランドメルキュール、メルキュール、イビス、イビススタイルズなどのミッドスケール・エコノミーブランドまでを幅広くカバーしている。
日本国内では、主要都市からリゾート地(沖縄、別府、札幌、琵琶湖、伊勢志摩など)まで各地に拠点を持つ。「スイスホテル南海大阪」をはじめ、「フェアモント東京」「プルマン東京田町」「ノボテル奈良」「ホテル創成札幌 - Mギャラリー」など、46のホテル・リゾートを展開している。
「ALL Accor+ Explorer」の特典一覧
今回新たに日本でローンチされた有料サブスクリプションサービス「ALL Accor+ Explorer」には、以下のような特典がある。
- 年間30泊分の「ステータスナイト」付与(ゴールド即時保証) - 入会や更新と同時に自動付与。すでにゴールド以上のステータスを保有している場合は、プラチナなどの上位ステータスに向けた実績として加算される。
- 無料宿泊特典「Stay Plus」(年間2泊分) - 日本、アジア太平洋地域、UAEの1,400以上の対象ホテルにて、2連泊以上の予約時に1泊分が無料になる。
- 世界中のホテル宿泊が15%オフ - 世界110か国以上、30以上のホテルブランド(5,000軒以上)にて、通常料金から15%オフで宿泊できる。
- 最大50%オフ「Red Hot Rooms」へのアクセス - アジア太平洋地域およびUAEの対象ホテルで、期間限定で宿泊料金が最大50%オフになる会員限定プランを利用できる。
- 限定宿泊プラン「More Escapes」 - 食事、ウェルネス、駐車場などの特典がセットになった、エクスプローラー会員限定の厳選宿泊パッケージを利用できる。
- 会員限定ダイニング割引(最大30%オフ) - 日本、アジア太平洋、UAEの1,750以上のレストランで食事が30%オフ、1,250以上のバーやラウンジでドリンクが15%オフになる(会員含む最大10名まで適用。11〜20名の場合は一律10%オフ)。
- 会員限定イベント・特別オファーへの優先アクセス - 会員だけが参加できるホテルでの特別イベントや、期間限定の提携パートナー特典に優先的にアクセスできる。
そしてALL Accor+ Explorerに入会すると、アコーのロイヤルティプログラム「ALL Accor」の上級会員として、ゴールドステータス(通常は年間30泊または7,000ステータスポイントで獲得)が即時付与される。ゴールドステータス特典は以下の通り。
- 客室のアップグレード
- アーリーチェックイン、もしくはレイトチェックアウト(上記全て当日の空室状況による)
- ウェルカムドリンクのサービス
- 滞在時のリワードポイントボーナス48%
- メンバー専用のフロントデスク「プライオリティデスク」の優先的アクセス
大手外資系ホテルチェーンはそれぞれロイヤルティプログラムを展開しているが、上級会員資格を得るには、年間で数十泊の宿泊実績を積むか、提携クレジットカードの年会費を数万円払う必要がある。さらに、無料宿泊を得るには数百万円規模の高額決済を行うことが条件となる場合が多い。
一方「ALL Accor+ Explorer」は、年会費39,800円を支払うだけで即座にゴールドステータスを獲得でき、さらに年間2泊の無料宿泊特典などが最初から付帯する。実績作りのための時間や費用をかけることなく、初日から優位な条件でホテルを利用できるのが強みだ。
スイスホテル南海大阪での滞在体験
これらの特典を体感すべく、5つ星ホテル「スイスホテル南海大阪」へ足を運んだ。場所は南海電鉄なんば駅直結。関西国際空港から特急ラピートで直通、周辺には道頓堀、アメリカ村、黒門市場、吉本新喜劇などがあり、ショッピングや観光、食い倒れのロケーションとしても最適だ。
地上36階、高さ147メートルを誇るホテル内には、エグゼクティブフロアルーム42室、スイート28室を含む全546室を完備。スイスのデザインセンスを感じるインテリアで、アートワークに御堂筋を象徴するイチョウ並木など大阪のモチーフも取り入れている。
ゴールドステータスの恩恵として注目したいのが、当日の空室状況による「客室のアップグレード」だ。ワンランク上の客室へのアップグレードとなるため、今回は予約したスイス アドバンテージ ルームから、スイス セレクト ルームへとアップグレードされた。
さらに「ALL Accor+ Explorer」会員には特別なウェルカムアメニティのサービスもある(ブレイクフリー、イビス、イビスバジェット、イビススタイルズ、アダジオ アクセス、グリート、ジョー&ジョーを除く)。「スイスホテル南海大阪」ではフルーツ盛り合わせと、スパークリングウォーター、大阪銘菓の和菓子が用意されていた。
ゴールド特典にはウェルカムドリンクのサービスもある。「スイスホテル南海大阪」では最上階の「テーブル36」で滞在中の好きなタイミングで、アルコールを含むウェルカムドリンクメニューの中から1杯好きなドリンクと、サービスのポップコーンを味わえる。展望台に匹敵する地上147メートルの高さで、大阪の街並みを眺めながら優雅にアルコールが味わえるのは嬉しい。
また「スイスホテル南海大阪」では、すべての宿泊者が11階にある「ピュロヴェル スパ&スポーツ」のジムとプールを利用できる。さらに、エグゼクティブ&スイート、セレクトルームの宿泊者は、大浴場、水風呂、ドライサウナ、シャワーを含む温浴施設まで無料で使えるので、ビジネスや旅の疲れを癒やすのにも打ってつけだ。
ダイニング優待の実力
そして「ALL Accor+ Explorer」の特典として注目したいのが、ダイニング優待だ。これは宿泊に伴う飲食だけでなく、ビジター利用でも使える。
「スイスホテル南海大阪」は、日本料理や広東料理を含む4軒のレストラン、3軒のバー・ラウンジやカフェを有し、連泊でも飽きることがないほどダイニングの選択肢が豊富だ。
今回の滞在では、ホテル10階に位置する鉄板焼「みなみ」でディナーを取った。泉州野菜などを取り扱う泉佐野市の「泉州アグリ」をはじめとする契約農家から仕入れた旬の食材を使い、目の前でシェフが調理してくれる特別感が魅力だ。実際にどれほどの割引効果があるのか、試算してみた。
オーダー内容(税・サ込)は、ラグジュアリーコース(19,000円)、ドリンクとしてグラスシャンパーニュ ローラン・ペリエ ロゼ(4,000円)、2022 ブルゴーニュ キュヴェ ラトゥール ルージュ(3,300円)。通常であれば、料理19,000円+ドリンク7,300円で合計26,300円となる。ここにダイニング特典を適用すると、食事(30%オフ)は19,000円→13,300円(5,700円の割引)、ドリンク(15%オフ)は7,300円→6,205円(1,095円の割引)となり、割引後の支払合計は19,505円。1回のディナーで6,795円の優待を受けた計算だ。しかも、会員含む最大10名まで適用(11〜20名の場合は一律10%オフ)される。頻繁に接待や会食、プライベートなレストラン利用をする人にとってはかなり有用と言えるだろう。
最上階のシグネチャーレストラン「テーブル36」での朝食ビュッフェも特典の対象だ。レストラン併設の水耕栽培菜園「The Sky Farm」で育った農薬不使用の新鮮で安全な野菜やハーブ類を使い、スイスホテルのコンセプトである「バイタリティ」を体現したメニューが並ぶ。お得に健康を意識した食事で、一日の活力を効率的にチャージできる。
この日は午前中にオンラインMTGがあったため、レイトチェックアウト(当日の空室状況による)の特典を活用し12時まで客室に滞在した。こういったビジネス利用時にも、アーリーチェックインもしくはレイトチェックアウトが利用できるのは、かなりありがたい。
費用対効果を最大化するノウハウと注意点
最後に、今回実際に使ってみてわかった、費用対効果を高めるためのノウハウと注意点をまとめて紹介する。
まず、客室予約は「エグゼクティブルーム」へのアップグレードを目指すのがおすすめだ。ゴールドステータスの恩恵である「客室のアップグレード(当日の空室状況による)」は、原則としてワンランク上の客室が対象となる。そのため、最も費用対効果が高い戦略は「エグゼクティブルームのワンランク下の客室」を予約することだ。無事にエグゼクティブルームへアップグレードされれば、ゴールドステータスであっても専用の「エグゼクティブ ラウンジ」での朝食やカクテルタイムを追加費用なしで利用できる(※ホテルや当日の空室状況、規約の変更により、アップグレード時のラウンジ利用条件が異なる場合があるため事前の確認を推奨)。
さらに、ラウンジ利用&朝食無料特典が付く「プラチナステータス」への道もある。ゴールドステータスのさらに上、プラチナステータスになると、客室グレードにかかわらず、エグゼクティブラウンジの利用や、2名まで朝食無料という豪華な特典がつく。そのため、「ALL Accor+ Explorer」を使って30泊の実績を獲得し、プラチナ(60泊または14,000ステータスポイント以上)を目指すというのも賢い戦略と言えるだろう。ただし、注意点がある。
会員自らが「ALL Accor+ Explorer」を途中解約(返金希望など)をした場合は、付与された30泊分のステータスナイトを含む全特典が即時失効する。しかし、更新を行わずに有効期限を満了した場合は扱いが異なり、すでに獲得したステータスは「ALLロイヤルティプログラムの通常の有効期間中」は維持される。例えば、2026年7月に入会して30泊分の実績を受け取り、自費でさらに30泊追加して合計60泊となり「プラチナステータス」を獲得したとする。この場合、2027年7月にメンバーシップを更新しなかったとしても、プラチナステータス自体は2027年12月末まで有効となる。
また、「ALL Accor+ Explorer」特典はAPAC・UAE限定、ゴールド特典は全世界適用と、対象ホテルが異なる。例えば、バンヤンツリーではエクスプローラー特典は利用できないが、ゴールドステータス特典は世界中で利用できる。日本国内の対象ホテルは、フェアモント東京、グランドメルキュール淡路島リゾート&スパ、グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ、グランドメルキュール琵琶湖リゾート&スパ、グランドメルキュール浜名湖リゾート&スパ、グランドメルキュール南房総リゾート&スパ、グランドメルキュール奈良橿原、グランドメルキュール那須リゾート&スパ、グランドメルキュール沖縄残波岬リゾート、グランドメルキュール札幌大通公園、グランドメルキュール和歌山みなべリゾート&スパ、グランドメルキュール八ヶ岳リゾート&スパ、ホテル創成札幌 – Mギャラリー、イビスバジェット大阪梅田、イビス大阪梅田、イビススタイルズ京都四条、イビススタイルズ京都ステーション、イビススタイルズ名古屋、イビススタイルズ札幌、イビススタイルズ東京ベイ、イビススタイルズ東京銀座、イビススタイルズ東京銀座東、メルキュール福岡宗像リゾート&スパ、メルキュール飛騨高山、メルキュール高知土佐リゾート&スパ、メルキュール京都宮津リゾート&スパ、メルキュール京都ステーション、メルキュール宮城蔵王リゾート&スパ、メルキュール長野松代リゾート&スパ、メルキュール名古屋サイプレス、メルキュール沖縄那覇、メルキュール佐賀唐津リゾート、メルキュール札幌、メルキュール東京羽田空港、メルキュール東京日比谷、メルキュール東急ステイ広島、メルキュール東急ステイ大阪難波、メルキュール鳥取大山リゾート&スパ、メルキュール富山砺波リゾート&スパ、メルキュール裏磐梯リゾート&スパ、メルキュール和歌山串本リゾート&スパ、メルキュール横須賀、ノボテル奈良、プルマン東京田町、スイスホテル南海大阪など。エクスプローラー特典が利用できるAPAC・UAEの主なブランドは、ラッフルズ、ソフィテル、ソフィテル レジェンド、Mギャラリー、25アワーズ、ハイド、ママ シェルター、モンドリアン、SO/、アート シリーズ、モーベンピック、ペッパーズ、ザ セベル、マントラ、ハンドリトゥン、トライブ、ブレイクフリー、グリート。
これら適用範囲の広さを踏まえても、年間平均で約10万円相当の優待を受けられる本プログラムは、年に数回の出張や旅行、日常でのホテルダイニング利用がある人にとっては、費用対効果が高い。時間と費用の効率を高めたいビジネスパーソンにとって、「ALL Accor+ Explorer」は投資価値のある選択肢の一つと言えるだろう。



