鳥取県警は、警察庁が推奨する「特殊詐欺対策アプリ」を運営する2社と連携協定を結んだ。アプリは特殊詐欺の疑いがある不審電話がかかってくると、利用者に警告する機能がある。官民でアプリを普及させ、被害防止につなげたい考えだ。一方で、アプリを装って個人情報をだまし取るフィッシング詐欺も発生しており、関係者は注意を呼びかけている。
アプリの概要と機能
アプリは、いずれも今年3月にリリースされた、NTTタウンページ(東京)の「詐欺対策byNTTタウンページ」(約150万ダウンロード)と、トレンドマイクロ(東京)の「詐欺バスターLite」(約60万ダウンロード)。スマートフォンで設定しておくと、特殊詐欺の疑いがある着信があった時に、警告表示や遮断を自動で行う。いずれも無料。
被害状況と協定の内容
今年上半期に全国で認知された特殊詐欺は2万2031件、被害額は1816億円と過去最悪を更新。県内でも上半期に、154件(前年同期比48件増)、4億4213万円(同4066万円増)と全国同様、過去最悪となっている。
ニセ警察詐欺など、特殊詐欺電話の約8割は国際電話番号が使用されており、アプリは有効だが、普及はまだ進んでいない。
8月24日にあった締結式では、2社と県警が協力して周知や普及啓発を行うことを確認。県警の山枡努生活安全部長は「一人でも多くダウンロードしてもらえるよう努めたい」と話した。10月には3者合同で利用を呼びかける活動を県内で行う予定という。
偽装詐欺への注意
一方、アプリの普及を逆手に取った詐欺が早くも確認されている。一般社団法人「詐欺防止ネットワーク」(千葉)によると、7月に対策アプリを装ったメッセージからアプリをダウンロードしたところ、口座番号などの個人情報をだまし取られるフィッシング詐欺被害があったという。8月には「電話詐欺抑止センター」と称する架空の組織を差出人とした詐欺メールも確認された。
同ネットワークの松田俊也代表理事は「アプリの認知度浸透に便乗した詐欺は今後どんどん増えるだろう」と指摘。「警察などから個人宛てにアプリのダウンロードを勧めるメールが届くことは絶対にない」とし、警察作成のチラシに記載された2次元バーコードや、両アプリの公式サイトからダウンロードするよう、注意喚起している。



