Joshin、全事業所に顔認証クラウドと端末導入 非接触で勤怠打刻
Joshin全事業所に顔認証導入 非接触で勤怠打刻

家電量販店を展開するJoshinは、全事業所の従業員を対象に、顔認証クラウドサービス「Bio-IDiom Services」と顔認証端末「UBio-N Face Pro」を組み合わせた勤怠管理システムを導入した。パスワード管理の負担軽減や勤怠運用の効率化を図り、従業員満足度の向上を目指す。

非接触打刻で現場の負担を軽減

Joshinはこれまで、PCからWebタイムレコーダーを起動し、IDとパスワードを入力して勤怠を打刻していた。しかし、パスワード忘れによる運用部門への問い合わせや打刻の遅れが発生したほか、一部の従業員にとって操作負担が課題となっていた。

店舗や各事業所では共用PCを利用しており、感染症対策など衛生面への配慮もあった。店舗や修理工房では、制服への着替えが必要なため、着替え前後のタイミングでリアルタイムに勤怠を打刻できる環境整備も求められていた。

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顔認証を選んだ理由

これらの課題を受け、Joshinは生体認証方式による勤怠打刻システムの導入を検討した。複数の認証方式を比較した結果、顔認証は身体的なコンディションの影響を受けにくく、顔写真を登録するだけで利用できる手軽さがあった。運用のしやすさも評価したという。

打刻時の顔画像を記録できるため、事後の本人確認にも活用しやすい。非接触で利用できることや、顔表面温度の測定にも対応していることから、衛生面への配慮や感染症への対策ができる点も導入の決め手となった。

NECの顔認証技術を搭載した端末

導入したUBio-N Face Proは、NECの顔認証技術を搭載した端末で、マスク着用時でも高精度に認証するとしている。印刷された写真や動画によるなりすましを防ぐ機能を備え、暗所でも利用可能なLED照明やIP55相当(強い雨やホコリに耐えるレベル)の防塵・防滴仕様により、さまざまな現場環境に対応する。

非接触勤怠打刻オプションと、ピースサインなどのジェスチャー認識により、端末に触れることなく手の動きだけで「出勤」「退勤」の打刻ができるようにした。

クラウドで構築、既存システムと連携

システムはクラウド上で構築し、各店舗で取得した打刻ログや認証データをBio-IDiom Servicesに集約する。APIを介して既存の勤怠管理システムと連携し、セキュアな運用を実現した。

プロジェクト全体のマネジメントはソフトバンクが担う。NECが提供する顔認証システムと、他社の勤怠システムを連携するための設計・構築・運用を支援しているという。多拠点での効率的な運用環境を整備し、現場負荷の軽減と店舗運営の効率化につなげた。

従業員からは歓迎の声

更衣室付近に端末を設置したことで、着替え前後にスムーズな勤怠打刻が可能となったという。従業員からは「従来の認証から移行したことで、煩わしいパスワード管理から解放された」「顔認証のため、PC操作と比較して打刻にかかる時間が短縮された」など歓迎の声が聞かれた。

NECは「システムの導入により、従業員の管理負荷や問い合わせ対応の削減に加え、勤怠打刻の遅延抑制にもつながった」としている。

人手不足が深刻化する小売業界において、1回数秒の打刻に伴う管理負担や、パスワード紛失時の対応といった「目に見えにくい間接コスト」の削減は、店舗の収益性を左右する隠れた要素となりつつある。従業員のストレスを取り除く環境整備が、中長期的な人材獲得や定着率にどのような差を生み出すかが注目される。

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