東京都、AI活用で不妊治療費の補助申請を効率化へ
東京都、AIで不妊治療費補助申請を効率化

東京都は2025年度から、不妊治療費の補助申請に人工知能(AI)を活用し、書類審査の自動化を開始する。これにより、年間約3万件に上る申請処理の効率化を図り、申請者の負担軽減と迅速な給付を目指す。

AI審査の導入背景

都の不妊治療費補助制度は、2022年度から開始され、保険適用外の治療費の一部を助成するもの。申請件数は年々増加しており、2023年度には約3万件に達した。従来は職員が手作業で書類を確認していたが、審査に時間がかかり、申請者からは「給付までに数カ月かかる」との声が上がっていた。

都の担当者は「AI導入により、審査期間を平均で2週間短縮できる見込み。職員の負担も軽減され、より複雑な案件への対応が可能になる」と説明する。

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AIシステムの仕組み

導入するAIシステムは、申請書類の画像データを読み取り、医療機関発行の領収書や診断書の内容を自動でチェック。助成対象となる治療費かどうかを判定する。不備がある場合は、自動で申請者に通知し、修正を促す機能も備える。

都は2024年度中にシステムの開発を完了し、2025年4月からの運用開始を予定。初年度は約2億円の導入費用を見込むが、人件費削減などの効果で数年で回収できると試算している。

申請者への影響

AI審査の導入により、申請者はこれまでよりも早く補助金を受け取れるようになる。都は「不妊治療は金銭的な負担が大きく、早期の給付が治療継続の後押しになる」と期待を寄せる。

一方で、プライバシー保護の観点から、AIが扱う個人情報の管理体制を厳格化する。都は「AIによる判定結果は最終的に職員が確認し、誤判定を防ぐ」としている。

全国への波及効果

東京都の取り組みは、他の自治体にも影響を与える可能性がある。国の不妊治療支援制度が拡充される中、AIを活用した行政サービスの効率化は全国的な課題。都は「今回の成果を他自治体と共有し、全国的な展開を促したい」と述べている。

専門家は「AI審査は単純な書類チェックに限られるが、将来的には診断内容の妥当性評価など、より高度な判断にも応用できる可能性がある」と指摘する。

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