SMBC日興証券は、人工知能(AI)を活用した営業支援システムを導入し、個人顧客への投資提案を自動化している。このシステムは、顧客の取引履歴や資産状況、リスク許容度などを分析し、最適な投資商品を提案する。これにより、営業担当者は顧客一人ひとりに合わせた提案を効率的に行えるようになった。
AI導入の背景と目的
同社は、個人顧客向けの営業活動において、担当者ごとの提案内容にばらつきがあることが課題だった。AIシステムを導入することで、均一で質の高い提案を実現し、顧客満足度の向上を目指している。また、営業担当者の負担を軽減し、より付加価値の高い業務に集中できる環境を整えることも目的としている。
SMBC日興証券の担当者は「AIによる提案は、顧客のニーズに合った商品をタイムリーに提供できる点が強みだ。今後もAIの精度を向上させ、さらなるサービス拡充を図りたい」と述べている。
システムの仕組みと効果
AIシステムは、顧客データを基に機械学習モデルを構築し、最適な投資戦略を自動生成する。具体的には、顧客の年齢、収入、投資経験、過去の取引パターンなどを考慮し、リスクとリターンのバランスが取れたポートフォリオを提案する。これにより、従来は営業担当者が手作業で行っていた分析業務が大幅に削減された。
実際に、このシステムを導入した支店では、営業担当者の業務時間が平均で20%削減され、顧客からの問い合わせ対応や新規顧客開拓に充てる時間が増加した。また、顧客満足度調査でも「提案内容が自分に合っている」と回答する割合が15ポイント上昇した。
今後の展望
SMBC日興証券は、AIシステムの対象範囲を拡大し、法人顧客向けの提案にも応用する計画だ。さらに、市場変動に応じたリアルタイムの提案更新や、顧客のライフイベントに合わせた長期的な資産形成プランの提案も視野に入れている。
金融業界では、AIを活用した業務効率化の動きが加速しており、SMBC日興証券の取り組みはその先駆けとなる。同社は、AI技術を活用して競争力を強化し、個人投資家の資産形成を支援する方針だ。



