AnthropicのAIチャットボット「Claude」との会話の一部が、Google検索結果に公開されていたことが判明した。この問題は、Claudeの「共有」機能を利用したチャットに影響し、ユーザーが意図せず機密情報を含む会話を公開してしまう可能性があった。
発端はRedditの投稿
問題は、米国の掲示板「Reddit」のClaude関連ディスカッションチャンネルの参加者が、Googleで特定の検索フレーズを入力すると、共有されたClaudeの会話が検索結果として大量に表示されることを発見したことで明らかになった。会話の中には、暗号資産ウォレットの秘密鍵や、氏名・住所などの個人情報といった機密性の高い情報が含まれていたという。また、Claude内でユーザーが作成できる対話型ツールやミニアプリの「Artifacts」も検索結果に表示されていた。
Anthropicの説明
Anthropicの広報担当者は、ビジネス誌「Fortune」に対し、次のように述べている。「当社は、Claudeとの会話を公開するかどうかをユーザー自身が管理できるようにしている。また、当社のプライバシー原則に従い、Googleなどの検索エンジンに対してチャットの一覧やサイトマップを提供していない。共有用リンクは予測したり発見したりできるものではなく、ユーザー自身が共有しない限り第三者が見つけることはできない。ユーザーが会話を共有した場合、その内容は公開アクセス可能となり、他の公開Webコンテンツと同様に、第三者のサービスによってアーカイブされる可能性がある」。
同社はこの問題に対処したとみられ、Redditで共有された方法ではGoogle経由でこれらのリンクを検索できなくなっている。しかし、本稿執筆時点(7月28日午前)では、以前に公開されていたチャットへのリンクの多くは依然として有効であり、リンクを知っている人であればアクセス可能な状態だった。
過去にも同様の問題
Claudeの会話がGoogle検索に表示されたのは今回が初めてではない。米国のビジネス誌「Forbes」によると、同様の問題は2025年にも発生している。さらに、ほぼ同じ問題によって、米OpenAIのチャットボット「ChatGPT」のチャット約10万件がGoogle検索で公開された。イーロン・マスク氏が率いる米xAIのチャットボット「Grok」でも、過去に同様の問題が発生している。
この問題は、AIチャットボットの共有機能が会話ごとに固有のURLを生成し、そのリンクが自動的に公開され、検索エンジンによるクロールを許可した状態になっていたことが原因だ。こうした状況は、多くの場合、ユーザーが認識していないまま発生していた。
ユーザーがチャットボットに機密情報を入力する機会が増える中、このような事例は大量の個人データや機密情報が流出するリスクを高める。共有されたチャットは、共有ドキュメントよりも機密性が高い場合が多い。人々はチャットボットを、仕事、健康、法律上の問題について率直に考えを整理する場として利用しており、その内容は必ずしも公開を望むものではないためである。
また、OpenAI、Anthropic、xAIのいずれも同様の問題を繰り返し起こしていることは、この種の問題を業界全体が抜本的に解決できていないことを示唆している。



