精神科医の益田裕介氏は、AIに騙されやすくなる人の特徴として、効率やタイムパフォーマンスを追い求めるあまり感情が劣化する危険性を警告している。現代社会は細かくルールが決まった「管理社会」であり、原始社会のように相手を思いやる感情教育が軽視されがちだという。
原始社会と管理社会の二極化
益田氏は、社会を「原始社会」と「管理社会」に分けて考えると理解しやすいと述べる。原始社会ではルールがなく、獲物の分配などを話し合いで決めるため、相手を思いやる力が不可欠だった。一方、管理社会ではルールが細かく定められているため、話し合いや思いやりの必要性が減り、感情劣化が進む。
例えば、昭和の時代には上司の奥さんが握ったおにぎりを喜んで食べたが、現代ではコンビニのおにぎりの方が好まれる傾向にあるという。こうした社会でAIと上手く付き合うには、「AIを使いつつ、原始社会をどう再現するか」が重要だと益田氏は指摘する。
管理社会の中での原始社会の重要性
博報堂メディア環境研究所の山本泰士氏は、AIの普及で管理社会がさらに進むと摩擦や負担は減るが、感情劣化が進行すると指摘。原始社会に感じられた喜びや存在意義が得にくくなる一方、人間性を維持する装置として原始社会の再現が重要になると述べている。



