NTT西日本、AIで河川水位予測し災害対策強化へ
NTT西日本、AIで河川水位予測し災害対策

NTT西日本は、AI(人工知能)を活用した河川水位予測システムを開発したと発表した。このシステムは、過去の水位データや気象情報を学習することで、最大6時間先の水位を高精度に予測する。これにより、自治体が避難勧告や避難指示を出す際の判断材料を提供し、水害による被害の軽減を目指す。

システムの仕組みと特長

本システムは、機械学習の一種である深層学習(ディープラーニング)を用いて、河川の水位変動パターンを学習する。具体的には、過去数十年分の水位データに加え、降水量、気温、風向・風速などの気象データを入力情報として使用。これにより、急激な水位上昇を早期に検知し、従来の物理モデルに基づく予測よりも高い精度を実現したという。

さらに、システムはリアルタイムでデータを更新し、予測結果をグラフやマップで可視化する機能を備える。自治体の防災担当者は、専用のWeb画面からいつでも最新の予測情報を確認できる。NTT西日本は「このシステムを導入することで、自治体の避難判断の迅速化・精度向上に貢献したい」とコメントしている。

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実証実験と今後の展開

NTT西日本は、すでに複数の自治体と連携して実証実験を実施。例えば、2023年の梅雨期には、西日本を中心に5つの河川でテスト運用を行い、実際の水位データと比較して高い相関を確認した。同社は「実証実験では、6時間先の水位予測誤差が平均で10センチメートル未満と、実用レベルにある」と説明する。

今後は、2025年度中の商用サービス開始を目指し、さらに予測精度の向上と適用河川の拡大を図る。特に、中小河川では観測データが少ないため、AIモデルの汎用性を高めるための研究開発を加速する方針だ。また、システムをクラウドベースで提供することで、導入コストの低減と自治体の負担軽減を図るという。

水害対策への期待

近年、気候変動の影響で豪雨災害が頻発しており、河川の氾濫による被害が深刻化している。国土交通省の統計によると、2023年の水害による浸水面積は過去10年で最大を記録。こうした背景から、AIを活用した予測技術への期待は高まっている。

NTT西日本は、本システムの普及を通じて、地域の防災力向上に寄与したい考えだ。同社は「AI技術を活用した防災ソリューションをさらに拡充し、安全・安心な社会の実現に貢献する」と述べている。

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