法務省検討会が「声の権利」保護を明記、AI無断利用に歯止め
法務省検討会が「声の権利」保護を明記、AI無断利用に歯止め

法務省の検討会(座長=田村善之・東大院教授)は27日、生成AI(人工知能)による声や肖像(容姿)の無断利用をめぐり、民事上の責任を整理した報告書案を大筋で了承した。法律の明文規定や裁判所の判決例がなく、声優らが被害の深刻化を訴えてきた「声の権利」について、法的に保護されることを明記した。

声も人格権の保護対象に

報告書案は、名前や容姿をめぐる2012年の最高裁判決の考え方が声にも当てはまると確認。声も個人の人格の象徴であり、「みだりに利用されない権利」と「パブリシティー権」による保護の対象になると明記した。

例えば、声優が演じるアニメキャラクターによく似た声で楽曲を歌っている音源を生成し、SNSに公開して収益を得た場合、一定の条件のもとでパブリシティー権の侵害に当たるとした。死後の無断利用でも損害賠償の可能性があると指摘している。

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民間企業や団体が主導し、声を本物だと認証した上でビジネスにつなげる動きも広がっている。米AI音声合成大手・イレブンラボが参画した「声の保護と多言語化協会」の記者会見には声優のかないみかさんが参加した。

今後の影響

法務省は4月に検討会を設け、知的財産法や民法の専門家らで議論してきた。報告書は8月上旬に公表される見通しで、生成AIの普及に伴う権利侵害に一定の歯止めとなることが期待される。

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