2024年上半期の国内スマートフォン出荷台数で、5G対応機種が初めて全体の半数を超えたことが、調査会社MM総研の調べで明らかになった。総出荷台数は前年同期比5.2%増の約1,500万台で、うち5G対応機種は約780万台と、シェア52%を占めた。
中低価格帯の5G機種がけん引
これまで5G対応機種は高価格帯が中心だったが、2023年以降、中国メーカーや国内格安ブランドから3万円台の5Gスマートフォンが相次いで投入され、普及が加速した。特に、シャープやFCNT、京セラなどの国内メーカーが販売するミドルレンジ機種が好調で、買い替え需要を取り込んでいる。
キャリアの販売戦略も影響
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3キャリアも、5G対応機種のラインナップを拡充。オンライン専用プランと組み合わせた割引販売を強化し、ユーザーの5G移行を促進している。また、格安スマホ(SIMフリー)市場でも、5G対応機種の比率が急上昇しており、2024年6月時点で新規販売の約7割が5G対応となった。
4Gから5Gへの移行が本格化
MM総研は、2024年通年では5G対応機種の出荷シェアが6割を超えると予測。2025年には8割に達する見通しで、4Gから5Gへの移行が本格化している。一方で、4Gのみの機種は低価格帯のエントリーモデルやビジネス向け端末に限られ、徐々に市場から姿を消しつつある。
今後の課題
5Gの普及が進む一方、実際の通信速度やエリアの改善が追いついていないとの指摘もある。特に地方では5Gエリアが限定的で、ユーザーが5Gのメリットを実感しにくい状況だ。総務省は2025年度までに全国の5G人口カバー率を90%以上に引き上げる目標を掲げており、基地局整備の加速が求められる。
スマートフォン市場全体としては、成熟期を迎え、買い替えサイクルの長期化が課題。メーカー各社は、AI機能やカメラ性能の向上など、差別化要素を打ち出して需要喚起を図っている。



