第108回全国高校野球選手権大会第8日の12日、千葉県代表の拓大紅陵は2回戦で佐賀商(佐賀)と対戦し、1-0で勝利した。緊迫した投手戦となる中で、四回に1点を先制した。その後も投手陣の安定した投球で相手打線を封じ、初戦を白星で飾った。
3年生リレーで相手打線を封じる
降りしきる雨の中、左腕の宮沢、右腕の山辺の3年生リレーで相手を4安打無得点に抑え試合を作った。坂巻展行監督が「コントロールが良く、縦横の変化という持ち味もある」と評価する宮沢は、直球と変化球を織り交ぜ、七回まで被安打3、無四死球、8奪三振と好投。初めての聖地でも「自分らしいピッチングができた」と振り返った。八回から継投した山辺は最終回、2死二、三塁のピンチを迎えるも遊ゴロに抑え試合を締めた。
四回の適時二塁打で先制
攻撃では四回、1死一、二塁の好機で「投手戦になるとわかっていたので、宮沢が少しでも楽になるようにという気持ちで打席に入った」と阪本が適時二塁打を放ち先制。その後は打線が相手のエースに封じられるも、「堅い守りで、粘り強く戦う」(加治主将)という持ち味を発揮して1点を守り抜いた。
34年ぶりの夏勝利に歓喜
準優勝となった平成4年以来、34年ぶりとなる夏の甲子園での1勝をつかみ、3回戦へと駒を進めた。
拓大紅陵のイメージカラーであるえんじ色のTシャツで染まった一塁スタンドでは「チャンス紅陵」など名物曲で1500人超が熱い応援を繰り広げていた。四回表、先頭打者の4番・片岡拓月選手の安打がきっかけとなり、貴重な先制点がもたらされた。「うまくつながってよかった」。父、将義さん(41)は活躍を喜んだ。
将義さんは、同校が平成14年に夏の甲子園へ出場した際の4番打者だった。長く聖地から遠ざかっていた同校だったが、息子が7月の県大会決勝で逆転の3点本塁打を放ち、甲子園出場を決めた。24年ぶりの夏の甲子園に「まさか息子が連れてきてくれるとは」と感無量の表情を浮かべ、球場の空気をかみしめた。親子の家での話題はプレーに関することばかりで、息子の努力を誰よりも近くで見てきた。初戦前日には「甲子園は時間があっという間に過ぎるぞ」と伝えたという。「落ち着いて、普段通り」。思いを息子に託し、24年前にかなわなかった優勝を願う。



