第73回よさこい祭りが10日、高知市中心部の競演場や演舞場で本番を迎えた。よさこいの聖地で、踊り子たちは2日間にわたり熱い演舞を繰り広げ、12日の後夜祭で大団円を迎える。
追手筋本部競演場で熱気高まる
メインとなる追手筋本部競演場では午後1時過ぎに演舞が始まり、桟敷席は時間とともに大勢の観客で埋まり、祭りムードが上昇。とらっくよさこい(ちふれ)や旭食品など強豪チームが登場すると、桟敷席からひときわ大きな歓声が上がり、人々は隊列美に引き込まれた。
この日の高知市の最高気温は32.8度。観客らはうちわで涼を取りながら踊り子たちに声援を送り、踊り子側も笑顔で応えていた。
家族で帰省中の大阪市東淀川区の会社員(38)は「笑顔の踊り子たちを見ていると暑さを忘れる。踊りがそろっていると、迫力がありますね」と話していた。
THE ALFEEファンが初出場
人気バンド「THE ALFEE」のファンら50人あまりが「THE ALFEEよさこい組 美麗乱舞祭」を組み、初出場した。全員が集まるのはこの日が初めてだったが、「アルフィー愛」という強い絆で結ばれ、一糸乱れぬ演舞を見せつけた。
アルフィーの「A」と、坂本龍馬の家紋に用いられた「組み合い角」を背中にあしらった派手な衣装。代表曲「メリーアン」の間奏に「よっちょれよ」の掛け声を入れ、威勢よく踊った。
12歳の頃からのファンという会社役員の女性(54)は京都府亀岡市から駆けつけ「大好きな曲でよさこいが踊れると聞き、参加した。温かい声援も頂くことができて感動しました」と語った。
ヒップホップとの融合も
ヒップホップのプロダンスチーム「CHANGE RAPTURES」(チェンジ・ラプチャーズ)と一般参加の人々でつくる「よさこいラプチャーズ」が、祭りに初参加した。よさこいにヒップホップを取り入れ、軽やかな演舞を披露した。
総勢100人近くになり、ダンサーのITTONさん(34)は「これだけの人数で踊るのは初めて。来年はグレードアップして参加したい」と笑顔。南国市立香南中学1年の男子生徒(12)は「憧れのダンサーと踊ってみたくて参加した。たくさん応援してもらえて楽しかった」と話した。
宇野実彩子さんが特等席で観覧
祭りのオフィシャルサポーターを務める人気音楽グループ「AAA(トリプル・エー)」の宇野実彩子さん(40)はこの日、参加チームの地方車に乗り込んだ。2024年の祭りではオフィシャルサポーターに就任したが、直前に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されたため来訪を断念。「無事に開催されてよかった」と語り、沿道の観客らに両手を振り、持った鳴子をカチカチ鳴らした。「特等席で、息のそろったパフォーマンスに力をもらった」と話した。
富山から「最後の聖地」に挑む
富山県から本番に初参加した「湊や」は2012年に活動を始め、「富山のよさこい祭り」で何度も大賞を受賞してきた実力チーム。約100人の踊り子の大半は9日夜にバスで地元を出発し、車中泊をして高知市入りした。
後継者不足のため、9月下旬の富山のよさこい祭りで解散することが決まり、「最後に聖地で踊ろう」とみんなで参加を決めた。高知市で最後の挑戦に、代表の松田伸昭さん(53)は「男女、全世代が楽しめるのがよさこいの良さ。感謝の気持ちを伝えたい」と話した。



