ブニランギ選手の熱中症事故、暑さ指数の運用欠如で認識の甘さ浮き彫りに
ブニランギ選手の熱中症事故、暑さ指数の運用欠如で認識の甘さ浮き彫り

ラグビーリーグワン2部の九州に所属していたサイモニ・ブニランギ選手(26)が練習中の熱中症で亡くなった事故で、チームが暑さ指数(WBGT)を用いて練習の可否を判断していなかったことが判明した。客観的な数値を把握し、活動を中止する判断の重要さが改めて浮き彫りになった。

事故当日の経緯とチームの対策

ブニランギ選手はフィジー出身で、今季1部の東京SGから九州へ移籍。チームによると、7月23日に合流し、個人トレーニング期間を経て、事故が起きた8月3日にチーム練習へ初めて参加した。ただ、全体練習には加わらず、他の選手3人と別メニューで調整。トレーナーの指示で午後4時50分から屋外でランニングを行っていた。

トレーナーが異変に気付いたのは約50分後。選手がふらついていたため練習を中断させた。その後、熱中症の症状がみられたためメディカルスタッフが応急救護を行ったが、意識が混濁し始めたため救急搬送。福岡市内の医療機関で治療を受けていたが、7日午前に亡くなった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

チームは暑さを避けるため、夏季は練習時間を夕方に設定し、給水ボトルも近くに置き、メディカルスタッフも練習場に常駐するなどの対策を施していた。現在は練習を中断しており、チーム広報は「対策が正しかったか、検証していかないといけない」と重く受け止めている。

日本ラグビー協会の緊急通達と今後の検討

日本ラグビー協会は今回の事故を受け、WBGTを原則15分間隔で計測し記録すること、31以上の場合は試合も含めて原則中止することなどを緊急通達した。山神孝志専務理事は「『原則』という言葉になっているが、今後どうしていくかは私自身も入る安全対策委員会で検討していく」と、より踏み込んだ対応を検討する方針を示した。

スポーツ現場にはWBGT31以上でも「対策を講じれば実施可能だ」とする認識がいまだに残る。その甘さが重大な事故を引き起こすことを突き付けた。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ