第108回全国高校野球選手権岩手県大会は13日、きたぎんボールパーク(盛岡市)とJALスタジアム花巻(花巻市)で1回戦4試合が行われた。一関二のエース吉田将矢(3年)が投打で圧倒的な存在感を示し、チームを8-0の7回コールド勝ちに導いた。
吉田、投打で圧巻のパフォーマンス
吉田は投手として6回を投げ、被安打1、無失点、9奪三振の好投。初回に連続四球で得点圏に走者を背負うも、磨いてきた守備で冷静にバント処理をし、ピンチを切り抜けた。その後はカーブが決まるようになり、二回以降は力投を見せた。
打っては4番・指名打者として出場。4点リードの六回一死満塁の好機で、6球目を強振し、左翼手の頭上を越える走者一掃の3点二塁打を放ち、試合を決定づけた。この日は計3打点を挙げる活躍だった。
吉田は元々野手として1年生から出場しており、3年春に本格的に投手に転向。地区予選で好投し、エースとしての自覚が芽生えた。打撃練習の傍ら、走り込みなどで足腰を強化し、二刀流に磨きをかけた。次戦はシード校の一関一と対戦する。「相手の方が上だと思うので、挑戦者の気持ちで向かっていきたい」と意気込みを語った。
釜石は敗退も主将が存在感
釜石は1点を追う四回一死三塁の場面で、主将で中堅手の小笠原颯真(3年)が中前同点打を放ち、試合を振り出しに戻した。しかし六回に一挙4点を奪われ、1-5で敗れた。
小笠原は昨夏、信頼できる人柄を買われて主将を任された。今年4月には大槌町での山林火災の影響で、5人の部員が避難を強いられ、自宅前まで火が迫った部員もいた。チームメートは炊き出しや支援物資の運搬作業に追われ、練習に参加できない部員とは無料通信アプリ「LINE」で連絡を取り合い、チームの現状を伝えるなどした。
高校卒業後は消防士を目指す。昨年の大船渡市での山林火災などを経て、消防士にあこがれを抱くようになった。「3年間やってきたことは全て出せた」と誇りを胸に、新たな夢を追いかける。
他の試合結果と次戦予定
この日の他の試合では、宮古が10-7で一関修紅に勝利、盛岡一が8-0で黒沢尻北に7回コールド勝ち、専大北上が5-1で釜石を下した。14日は2回戦が行われ、花巻東―盛岡農、盛岡三―盛岡大付、盛岡商―福岡、伊保内・葛巻・平舘―花泉、岩手―千厩、水沢一―久慈の各試合が予定されている。



