第108回全国高校野球選手権鳥取大会(県高野連など主催)は12、13日、鳥取市布勢のヤマタスポーツパーク野球場で1回戦4試合が行われた。12日は延長戦の末、米子工が鳥取東を破り、倉吉東は安定した試合運びで鳥取中央育英を下した。13日は米子松蔭が八頭に快勝、米子西は日野に大差を付けて勝利した。16日からは、同球場で2回戦が行われる。(安宅一平、岡崎凌久)
米子工、延長十回の猛攻で鳥取東を下す
米子工が延長戦を制した。三回に長沢の適時打などで3点を先制したが、八回に逆転を許した。九回に捕逸で同点とすると、延長十回、三宅や木村の適時打などで6点を挙げ、試合を決めた。鳥取東は八回に鈴木の適時打などで3得点し、延長十回にも4点を返したが、及ばなかった。
鳥取東・鈴木選手、三塁打で一矢
「このままで終わっていいのか」。鳥取東の2年鈴木は2点を追う八回、一死満塁で打席に立った。今年の春季県大会では無安打で、悔しい思いをした。「絶対に打ってやろう」。強い気持ちが右方向への2点適時打につながった。延長十回、再び訪れた一死満塁の好機では、3点適時三塁打を放ち、最後まで勝利への望みをつないだ。惜しくもあと一歩及ばなかったが、「先輩たちの気持ちを受け継いで、明日から全力でいいチームを作っていく」と前を向いた。
倉吉東、七回コールド勝ち
倉吉東が七回コールド勝ち。初回、村上純の適時打と山本一の適時三塁打で先制すると、その後も順調に加点し、六回までに4点差とリードを広げた。七回にも、音田の適時打などで3点を追加し、勝利を決めた。鳥取中央育英は四回、相手の暴投で1点を返したが、以降は打線がつながらなかった。
倉吉東・村上投手、体力に自信 制球向上
倉吉東のエース村上純は、3番打者として攻撃の主軸も担う。一死三塁で迎えた初回の打席では、中前へ適時打を放ち、先制。投げては、六回まで1失点と好投した。昨年の夏までは、スタミナ不足に悩まされた。投げきる体力がない。食生活を見直し、トレーニングの負荷も上げた。成果は、今月に入ってようやく感じられるようになった。体力に自信がつき、制球力も上がった。試合では、冷静さも保てるようになった。「次もいつも通り戦うだけ」。落ち着いた表情の裏には、闘志が燃えている。
米子松蔭、投打かみ合い快勝
米子松蔭が八頭に快勝した。初回、後藤の2点本塁打で先制。五回、御手洗の2点適時打などで5点を奪い、リードを広げた。投手陣は新里、田村、島村の継投で2失点に抑えた。八頭は8点を追う五回、古川の適時打で1点を返した。七回にも1点を加えたが、そこまでだった。
八頭・古川選手、DHでチーム初打点
8点差をつけられて迎えた五回、一死二塁の場面。「打てる」。八頭の指名打者、古川が低めにきた4球目を強振すると、右方向へ抜ける適時打となり、チーム初打点となった。元々三塁手だったが、守備は苦手。失策をしてしまうことも多く、チームに申し訳なさを感じていた。今大会で初めて指名打者に任命され、奮い立った。「打って貢献したい」。先発の坂下は、練習で毎日球を投げてもらった仲。苦しい状況の坂下を援護したかった。五回の一打は「(坂下に)感謝を伝えられた。でも、もっと出来たはず」と悔やんだ。
米子西、大差で快勝
米子西が大差で七回コールド勝ち。同点で迎えた四回、三島の適時三塁打などで4点を挙げて、勝ち越し。その後毎回加点し、七回には大量15得点した。日野は六回、長栄の適時二塁打などで2点を返す意地を見せたが、守備が崩れた。
日野・堀内投手、232球諦めず投げ切る
試合後、泣き崩れる堀内(右)に「よくやった」と声をかける舩越。「(捕手の舩越)大輔を信じていた。投げきるだけ」。日野の堀内は、舩越と1年からバッテリーを組んできた。昨年の夏大会からは二人が中心となってチームを引っ張ってきた。五回、ミットを構える舩越が足を痛め、立ち上がれなくなった。舩越は一度、捕手から二塁手に変わるも、再び足を痛め、六回にベンチに下がった。七回、堀内は相手の猛攻を抑えられず、苦しい場面が続いた。その時、ベンチから舩越の声援が聞こえた。「大輔の分まで頑張ろう」。232球を諦めずに最後まで投げきった。



