第108回全国高校野球選手権大会第8日の12日、拓大紅陵(千葉)が佐賀商(佐賀)に1-0で零封勝ちし、34年ぶりの夏の甲子園勝利を挙げた。試合は投手戦となり、拓大紅陵は四回に阪本の適時二塁打で先制。宮沢、山辺の投手陣が4安打に抑え、1点を守り切った。佐賀商は終盤の好機であと一本が出ず、先発の東條を援護できなかった。
宮沢、7回無失点の好投
拓大紅陵の零封リレーの立役者は、背番号「9」の宮沢だった。130キロ台の直球にカーブ、チェンジアップを織り交ぜ、走者を背負っても「きっちり制球すれば長打はない」と動じない。七回、味方の失策で一死二塁となり、2安打の香月を迎えたが「あれこれ考えず、リードは捕手に任せた」と投球に集中。カーブで左飛に打ち取り、次打者も抑えた。
昨秋まではピンチで焦りから制球を乱すことが多く、新チームで付けたエース番号も剥奪された。信頼を取り戻すべく、常に試合をイメージすることで平常心を心がけ、走者を想定してクイックモーションで投げる練習を続けた。
34年ぶり勝利も満足せず
7回3安打、無四球、8奪三振。チームとして34年ぶりとなる夏の甲子園勝利にも満足せず、「(背番号1の)二宮を超える投球をし続けたい」と次を見据えた。9番のユニホームを、今は誇りに思っている。
佐賀商エース東條、緩急生かし完投
佐賀商の東條が緩急をつけた投球で相手打線を苦しめた。序盤から毎回のようにピンチを招いたが、要所で「決め球にも使え、直球が生きる」と自信を持つ90キロ台のスローカーブを使い、的を絞らせなかった。
四回に高めに浮いた直球を捉えられて決勝点を与えたものの、9回1失点で完投。身長1メートル69のエースは「小柄でも甲子園で戦えることを証明できた」と晴れやかな表情を見せた。



