第108回全国高校野球選手権福島県大会は11日、5球場で1回戦11試合が行われ、シード校が相次いで登場する中、郡山商と福島商がそれぞれシード校を破る波乱が起きた。日大東北、福島、会津北嶺はコールド勝ち、東日大昌平も完封勝利を収めた。12日は4球場で1回戦8試合が予定されている。
郡山商、六回猛攻で逆転
郡山商は2点を追う六回、二死走者なしから打者7人の連続安打で一挙6得点し、シード校のふたば未来を逆転で下した。7番山田と8番柳沼の適時打が効果的だった。先発の先崎は完投し、相手打線を飛球で打ち取る好投を見せた。ふたば未来は七回に5番山田の適時打で1点を返すも及ばなかった。
会津北嶺が強打で快勝
会津北嶺は強打と堅守で駒を進めた。四回に5番菅野の適時打や本盗などで3点を先制すると、六回には4番飯島が3点本塁打を放ち突き放した。先発の要は6回を無失点に抑える好投。磐城は先発渡辺が六回途中まで粘ったが、打線が抑え込まれた。
東日大昌平、エース白田が完封
東日大昌平は中盤から得点を重ね、安積に勝利。四回、相手の失策から二、三塁とし、6番金沢匠の適時打で先制。八回には8番新井の適時二塁打でリードを広げた。エース白田は99球で完封。安積の先発佐藤俊は六回まで自責点1と粘ったが、守備の失策が響いた。
安積・佐藤俊、野球と勉強の両立
安積の先発佐藤俊佑投手(3年)は四回に2点を失ったが、続く二死一、三塁のピンチを飛球で切り抜けた。打順は4番を任され「逆転しか頭になかった」と振り返る。球速アップのためインナーマッスルを強化し、重い棒を使って上半身の柔軟性を高めた。県内有数の進学校である安積で、3年生になり野球に力を入れつつ勉強もおろそかにせず、難関大学合格を目指して受験勉強も本格化。「(野球部での)3年間は特別な時間だった。大学でも楽しく、一生懸命に野球をやりたい」と笑顔を見せた。
安達・山口、ランニング本塁打で自身を救う
2点を追う五回二死一塁、安達の山口悠投手(2年)は「次につなぐ打撃をしよう」と打席へ。2球目の真ん中低めのスライダーを振り抜き、ランニング本塁打で同点に追いついた。先発登板したが、かつて連合でチームを組んだ相手に特徴を知られ制球が乱れ、三回に4点を失っていた。「切り替えていけ」という仲間の声に励まされ、自身を救う一打となった。本塁で迎えた保住陽太選手(2年)と抱き合い、安心感で力が抜けた。「笑って夏を終えられるように次も勝ちたい」と話した。
福島商がシード南会津を破る
福島商は一回、4番菊池の適時打で先制。五、六回に集中打で計6点を追加し、シード校の南会津を破った。菊池は打っては3安打、投げては8回被安打1、2失点と投打で貢献。南会津は六回、相手の暴投と2番鈴木の二ゴロ間に2点を返すも及ばなかった。
南会津・鈴木康友、昨夏の悔しさをバネに堅守
南会津の二塁手室井啓志選手(3年)と遊撃手の鈴木康友選手(3年)は、六回にリードを6点に広げられた直後の一死満塁を併殺で切り抜けた。鈴木は昨夏の県大会1回戦で2失策を喫して敗れた経験から、ノックや壁当てなどの自主練習に励み守備を磨いた。この日は福島商打線が遊撃へ放った6つの打球すべてを処理し、打撃でも唯一の安打を放った。チームは3年前に旧南会津と田島が統合したばかりで、今夏初のシードを獲得したが勝利には届かず。鈴木は「最高の仲間とやってこられたので悔いはないです」と晴れやかな表情で球場を去った。



