第108回全国高校野球選手権福島県大会は10日、5球場で1回戦10試合が行われた。光南は二本松実を6-0で退け、次戦で5連覇を目指す聖光学院との対決に臨む。学法福島は打者一巡の猛攻で大勝し、いわき光洋はコールド勝ちを収めた。11日は5球場で1回戦11試合が予定されている。
光南、投打で圧倒し聖光学院と激突へ
光南は先発の城戸が4安打11奪三振で完封し、三塁を踏ませない圧巻の投球。打線は一回に3番高野の適時二塁打と6番畠山の適時打で2点を先行し、中盤にも着実に加点した。二本松実は七回に4番国分柊の二塁打で好機を作ったが、得点には至らなかった。
学法福島、猛攻で圧倒
学法福島は二回、6番福井と8番佐藤の適時打などで4点を先行。四回には打者一巡の猛攻で6点を追加し、試合を決定づけた。喜多方桐桜は一回に1番宮川と3番酒井の安打で好機を作ったが、生かせなかった。
いわき光洋、打線つながりコールド勝ち
いわき光洋は二回、一死満塁から1番八島が走者一掃の適時二塁打を放ち、一挙4点を追加。その後も打線がつながり、六回コールドで試合を終えた。先発松本は四回まで被安打1の好投。葵は六回に相手の失策で1点を返すも、粘れなかった。
清陵情報、序盤で突き放す
清陵情報は一回、打者一巡の猛攻で4点を奪い、六回に3番熊田と4番三瓶の連続適時打で試合を決定づけた。投げては3投手の継投で1失点に抑えた。白河旭は六回、5番郷の適時打で1点を返すも及ばなかった。
白河旭・小針投手、最後の夏に仲間の力を実感
白河旭の小針有投手(3年)はコールド負けが迫る七回、最後の打者を二ゴロに打ち取り、攻撃につないだ。普段は感情を表に出さないが、「よっしゃあ!」と声を上げた。同学年の部員はマネジャーを含めて4人で、少人数での練習を地道に続けてきた。初回に4失点したが、「真っすぐが走っていた分、力みが出てしまった」と振り返り、二回から気持ちを切り替えた。チームは2023年以来の夏の単独出場。試合には敗れたが、「振り向いたら、みんな同じユニホームで力になった」と喜びをかみしめた。
いわき湯本、3回一挙7点で快勝
いわき湯本は三回、無死三塁から1番野崎が適時二塁打を放ち先制すると、打者が一巡し一挙7得点。修明は五回、一死満塁から8番渡辺大の適時打で1点を返すにとどまった。
父と確認したスイングで吉田選手が適時二塁打
いわき湯本の5番吉田奏士選手(3年)は三回、無死満塁で内角寄りの変化球を左翼線へはじき返し、適時二塁打で2点を追加。「最低でも1点は取りたい」と話す。打撃センスを買われ練習試合では指名打者(DH)として出場するも、守備が苦手で公式戦の出場機会に恵まれなかった。今春から高校野球でDH制が導入され、春の県大会では先発出場した。今大会に向けて父にトスを上げてもらい、スイングを確認。父から「楽しんでやれよ」と声をかけられた。次戦に向けて「打席が回ってきたら、自分の仕事をしてチームに貢献したい」と意気込んだ。
難聴を長所に変えた学法福島・串田捕手
学法福島の串田彪馬捕手(3年)は生まれつき右耳が聞こえない。小学1年で野球を始めたが、仲間との意思疎通に苦戦。中学では指示が聞き取れず、声かけを無視していると誤解されることもあった。転機は藤森孝広監督の「難聴が長所になるといいな」という一言。それを機に「片耳が聞こえなくても、プレーや声かけでチームに貢献できる」と考えるようになり、聞こえないことを隠さなくなった。仲間はジェスチャーやポーズで指示を伝えてくれる。一塁や三塁も守っていたが、周囲に気を配る心遣いと強肩が評価され、昨春の県大会から捕手に専念。この日は一回、一死一、三塁から遊飛に抑え、三塁走者のタッチアップを間一髪で阻止した。「甲子園に出て監督に感謝を伝えたい」と恩返しを誓う。



